アントニオ・ペルカッシとの関係性を思い出し涙を浮かべたローマ指揮官
ローマは18日に行われるセリエA第33節でアタランタと対戦する。ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督が試合前日会見に臨み、シニアディレクターを務めるクラウディオ・ラニエリとの衝突に言及した。
ラニエリへの戸惑い
発端は先週金曜日のインタビューだった。ガスペリーニ監督は、それ以来続いていた沈黙の理由を次のように語った。
「先週の金曜日のインタビューが発端で、今回の状況になった。私にとっては信じられないほど驚きだった。なぜなら、私とラニエリの間でトーンが変わったことなど一度もなかったからだ。ただの一度すら、だ。会見の場でも、二人きりの関係においてもだ。だから本当に予想外だった」
騒動が公になった今週も、指揮官はピッチ上の戦いに集中していた。
「この数カ月、彼からそのような空気を感じたことは一度もなかった。意図せず巻き込まれたとしても、それ以来、私はまず反論しないこと、チームに損害を与えないこと、そしてなにより観衆へのリスペクトを払うことだけを考えた」
「明日は6万人、あるいはそれ以上の人々がスタジアムに来る。我々がまだ戦えるチャンスを残している重要な一戦を見に来るんだ。大切なのはそこだ。今週、私は沈黙を貫いたが、今日からはカルチョの話をしたい。33節というリーグの終盤に、我々が共に歩んできた道のり、その集大成となる素晴らしい試合について話そう」
チームへの影響
フロントとの軋轢がチームに与える影響については、断固とした態度で否定した。
「不本意ながら、衝撃を受けたのは事実だ。だが、私にとってもチームにとっても、明日の試合に向けた言い訳はゼロだ。明日で33試合目、我々はシーズンの最終盤にいる。両チームにとって極めて重要な試合だが、我々にとっては間違いなくそれ以上に重い」
また、自身のパーソナリティについても言及している。
「私はジェノアで8年、アタランタで9年過ごした。確かにその中で意見が食い違うこともあった。だが、私がそんなにも悪人ならば、同じ場所で長く続けることはできないと信じている。夫婦だってずっと一緒にいれば何度かケンカもするが、それ以上に多くの思い出があるものだ」
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権の重要性
ローマにとってCL出場権は重要な目標だが、そのための戦力がそろっているかというのは議論になり続けている。
「それはクラブに聞くべきことだが、クラブは常に明確だったし、ラニエリもそうだった。一方で私は、我々には十分に可能だと思ってきたし、今でもそう思っている。目標を高く設定し、私がここに来た時から、そして1月の時点でも、チームを向上させるためにその方向へ突き動かしてきた。それは個人的な理由ではなく、可能だと信じていたからだ」
1月以降の補強と戦力の変化についても触れた。
「12月末以降、主力に多くの離脱者が出た。それまでは安定したパフォーマンスを維持できていたが、ファーガソンやドフビクの負傷があり、1月からはスレやディバラ、マレンといった選手たちも加わった」
「アイデアを加えれば、さらにチャンスはあると考えていた。これはどんな組織にでもある議論だ。繰り返すが、ラニエリに対してあのような攻撃的なトーンになったことは一度もない。我々は今、確信を持って戦っている」
アタランタの成功と変わった絆
ガスペリーニ監督は、古巣アタランタでの成功が特異なケースだったと振り返る。
「ローマには成功するためのすべてがそろっている。アタランタで成功できたのは、周囲の環境が非常にコンパクトで団結していたからだというのが大きい。クラブの仕事は素晴らしく、小さな街の一つのチームとして、ティフォージとクラブが一体となっていた」
「そして、若手を高く売り、利益を出しながらCLで戦い続けるという、経営と現場の完璧なシンクロがあった」
「アタランタの特異な点は、9年間にわたり欧州のトップレベルで戦いながら、毎年利益を出し続けていたことだ。ホイルンドやロメロもそうだ。そういった主力を放出しながら、適切な再投資をして利益を上げていた。私の功績だけでなく、監督と歩調を合わせたクラブの能力だ」
ただ、アタランタでは2022年にオーナーが変わり、ガスペリーニを取り巻く環境は変わった。アントニオ・ペルカッシCEOはフロントにとどまったが、父と子ほどの関係性だった二人の距離は徐々に離れていったことは広く知られている。
「その後、オーナーが変わり、私と最も絆が深かった父のような存在との関係性が変わったことも一つの要因かもしれない」
ガスペリーニは涙を浮かべて席を立ち、記者会見を途中で切り上げた。
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