ローマダービー延期→リーグ反発:セリエAのCL出場権争いで混乱中

CL出場権争いの公平性を問う異例の事態

セリエA第37節、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権を懸けた重要な局面で、イタリア国内のスポーツカレンダーが大きな混乱に陥っている。ローマ市当局の決定により、当初5月17日に予定されていたローマ対ラツィオの「ローマダービー」が、翌18日の月曜夜に延期されることが決まったためだ。

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治安維持とテニス大会の重複が背景に

今回の延期判断の背景にあるのは、スタディオ・オリンピコに隣接するフォロ・イタリコで開催されているテニスの国際大会「BNLイタリア国際」だ。

ローマ市当局は、テニスとカルチョの一大イベントが重なることで、公共交通機関の混雑や治安維持に支障をきたすことを懸念。当初、リーグ側が決定していた「17日(日)12時30分キックオフ」を認めず、月曜夜へのスライドを強行した。

これに対し、レーガ・セリエAは猛烈に反発している。12日夜に公式声明を出し、シーズンの最終盤における「同時刻開催」の原則が、リーグの正当性を保つための不可欠な基盤であることを強調。一つの試合の延期が、他の4試合の日程変更を余儀なくし、結果として約30万人のファンに物流・経済的な影響を及ぼすと批判した。

損なわれる「同時刻開催」の原則

レガ・セリエAが最も危惧しているのは、CL出場権を争うライバルチーム間の公平性だ。リーグ規定では、順位に直結する重要な試合は同時刻に行うことが定められている。ローマダービーが月曜日にずれることで、他会場の4試合にも変更の波が押し寄せることになる。

また、当局の決定には矛盾も指摘されている。シーズン当初、ローマ市は「ダービーを夜間に開催しない」と明言していたにもかかわらず、今回の変更で月曜20時45分のナイトゲームが設定された。リーグ側は「行政の場当たり的な介入は、イタリアのイベント運営能力に対する国際的な信頼を損なう」と断じ、行政裁判所(TAR)への提訴も辞さない構えだ。

関係者の反応と今後の展望

現場の反応は割れている。ラツィオのマウリツィオ・サッリ監督は「24時間の休息が増えるのは好ましい。8000万ユーロ(CL出場権の価値)を懸けた戦いを、5月の酷暑の中で12時30分に行うべきではない」と、コンディション面から延期を支持する姿勢を見せた。

月曜日に予定されている公共交通機関のストライキの問題もあり、事態はなお流動的だ。イタリアサッカーの威信を懸けた終盤戦は、ピッチ外の法廷闘争や日程調整という異例のノイズに包まれている。

現時点でセリエA公式サイト上のキックオフ時間は「19日12時30分」となっているが、どのような結論が出るだろうか。

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