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「インザーギの限界」超えられるか。インテル指揮官、CLで評価上げるも不安は消えず

【写真】Marco Iacobucci Epp / Shutterstock.com

監督解任噂のシモーネ・インザーギ、手腕問われるモンツァ戦へ

シモーネ・インザーギ監督はインテル指揮官としてふさわしいのか。メディアの論調もインテリスタの心情も、日々揺らいでいる。チャンピオンズリーグでの躍進を受けて、クラブはどのような決断を下すかに注目だ。

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セリエAとチャンピオンズリーグで見せる二面性

インテルは第29節まで終了したセリエAで5位。直近4試合で1分け3敗という状況で厳しい批判にさらされている。戦力的にみればスクデット争いにいて当然とみられるなか、カンピオナートですでに10敗。首位ナポリと勝ち点23差という現状は「緊急事態」であり、インザーギ監督解任の噂は絶えない。一部ではシーズン途中の解任もあり得ると報じられていた。

しかし、一方でチャンピオンズリーグでは躍進中。グループステージではバイエルン・ミュンヘンに屈したとはいえ、バルセロナを下して決勝トーナメントに進出した。4月12日に行われた準々決勝ファーストレグのベンフィカ戦では見事なパフォーマンスを見せて、敵地で2-0と先勝し、ベスト4入りに大きく近づいている。

ベンフィカ戦には称賛の嵐

このパフォーマンスには各メディアが絶賛。翌日の『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は「インザーギの夜」と見出しを打って、指揮官に「8」の採点を付けた。そのほかのメディアも手のひらを返したように監督の手腕を称賛した。

チャンピオンズリーグ準決勝進出が見えたことで、インザーギ監督の解任オッズにも変化。イタリアのブックメーカーSnaiは、この勝利を受けてインテル指揮官が解任されるオッズを1.75倍から2.75倍に変更している。

『トゥットスポルト』は、ロメル・ルカクとマルセロ・ブロゾビッチの長期離脱がインテルのプランに影響しているとし、インザーギ監督については「内側からもあった痛烈な批判に堪えた。問題が多いシーズンの中でドレッシングルームをうまくコントロールしている。後任がきたとして、彼のようにうまくやれるだろうか」と記した。

真価が問われるのはセリエA?

ただ、これまで散々インザーギを叩いてきたメディアは、完全に手のひらを返したわけではない。

『ガゼッタ』は、インテルの二面性に言及。「それを理解するにはプレーと姿勢をみる必要がある」とした。

プレーについては、挑戦者として臨むチャンピオンズリーグで積極的なのに対して、カンピオナートでは守備的であると指摘。速攻やセットプレーで少ないチャンスを活かそうとしてくる相手に対して、ミスなどをきっかけにやられることが多いとした。

そのミスを生み出しているのが、メンタル面の問題。「なんでもない試合」でモチベーションを上げられないことがインテル最大の弱点であり、インザーギ監督の限界かもしれないとしている。

また、『コッリエレ・デッロ・スポルト』も同じような指摘。「チャンピオンズリーグのこの舞台は、インテルのほとんどの選手にとってまたとないチャンス。しかし、カンピオナートの4位争いはそうではない」と、モチベーションの差に着目。その意味で、「カンピオナートで4位に入れるかどうかこそ、インザーギの手腕が問われるところ」とした。

モチベーターとして一皮むけられるか

インテル監督就任当初、前任者にはなかった攻撃的なスタイルから高い評価を受けたインザーギ。ただ、手堅いスタイルになってからは、勝負弱さが前面に出てしまい、厳しい批判にさらされてきた。

インザーギ監督は、チャンピオンズリーグとカップ戦で一発勝負での強さが証明されている。もちろん、いまのインテルが最も強く求めているのはビッグイヤーだとしても、本当の意味で指揮官が試されているのは、リーグ戦で同じパフォーマンスを発揮できるようにチームを奮い立たせることができるかどうかと言えそうだ。

その意味でも、15日に行われるモンツァ戦は、インザーギにとって一つの試練となる。たくさんのタイトルを手にしてきた偉大な監督は、偉大なモチベーターとしても知られていることが多い。そういった指揮官になるためにも、インザーギ自身が一皮むける必要がありそうだ。

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