ケシエ本人は「気が散っている」?
ミランのフランク・ケシエは、引き続き去就が不透明だ。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』などが30日に現状を伝えた。
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差額は埋まらず…
ミランとの契約が最終年に入っているケシエは、まだクラブとの契約延長に応じる気配がない。これまでにも報じられてきたとおり、選手側が要求する額とミランのオファーに差があり、膠着状態が続いている。
『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によると、ミランは年俸650万ユーロで2026年までの契約を用意したが、ケシエ側の要求は800万ユーロ。まだ大きな開きがある。
ケシエに対しては、以前から噂されているとおり、パリ・サンジェルマンが強い関心を持っている。また、マンチェスター・ユナイテッドも注視しているとのことで、ケシエは契約延長を急ぐ理由はないのかもしれない。
アドリを冬に呼び戻す?
そこでミランは、後釜の獲得を早めるかもしれない。
ミランは8月末にボルドーからMFヤシン・アドリを獲得。そのままボルドーにレンタルしており、1年後にミランの一員になる予定だ。ただ、ケシエの交渉がまとまらないようであれば、冬のメルカートで呼び寄せる可能性もあると記事は伝えた。
ケシエの価値は下落中とも
昨シーズンは圧巻のパフォーマンスを見せたケシエ。高額要求や他クラブからのオファーは、そのプレーから考えると納得がいく部分もある。しかし、今シーズンのパフォーマンスで、やや疑問が生じているところだ。
『コッリエレ・デッロ・スポルト』は30日、ケシエのパフォーマンス低下を指摘。「真のフランクはどこへ?」とし、契約延長問題に気を取られてパフォーマンスがついてきていないのではないかと指摘した。
アトレティコ・マドリー戦の退場は、判定が厳しかったことがあるとしても、前半の早い時間帯にリスクのあるプレーをしたこと事態に問題があるという見方もできる。その後チームが粘ったため、注目されるポイントがズレた印象だが、ミランのグループステージ敗退を決定づけるワンプレーになった恐れはある。
アルフレード・ペドゥラー記者はTwitchの『OcwSport』に出演し、「人間として失望した」とケシエについてコメント。東京五輪出場時に、イタリアに帰国したらすぐに契約延長交渉をまとめると発言しておきながらこのような事態になっている点に納得していないようで、言葉と行動に矛盾があることへの不満を口にした。
幸いにも、今シーズンはサンドロ・トナーリが大きな飛躍を見せており、攻守両面に活躍中。そういった意味でケシエの負担は軽くなったところもある。ただ、契約延長騒動から現在のパフォーマンスをミランがさらに条件を引き上げる可能性は低く、ケシエが折れない限りは契約延長が厳しくなってくるかもしれない。