スイス生まれの20歳をめぐるアッズーリとの争奪戦と現地メディアの反応
カリアリのMFアレッサンドロ・ロマーノが、イタリア代表を選択した。ロベルト・マンチーニ監督からの正式な招集発表はまだ出されていないものの、スイスサッカー連盟への通達は完了した模様だ。この決定を受け、スイス代表側からは強い失望と怒りの声が上がっている。
ローマからのレンタルでカリアリに加わっているロマーノは、イタリア人の両親のもと、スイスのヴィンタートゥールで生まれた。U-17からローマの育成組織に移ってイタリアで過ごしているが、U-16からスイスの世代別代表でプレーしてきた。
今年1月、期限付き移籍先のスペツィアで頭角を現すと、今季からはカリアリへ移籍。若き才能をめぐりイタリア代表とスイス代表による争奪戦が勃発したが、最終的にアッズーリが制する形となった。
『TMW』が引用したスイスメディアの報道によると、スイス代表のムラト・ヤキン監督は対応が出遅れたとされる。
スイス代表指揮官は、8月30日に行われたカリアリ対インテル戦を現地視察し、ロマーノと直接会談を行った。しかし、その1週間前のパルマ戦で得点を挙げた時点で、すでにマンチーニ監督が選手本人へ連絡を入れていたという。
ベーラミは激怒「スイス代表を10年支えられたはずの選手」
元スイス代表で、選手時代にイタリアでも活躍していたバロン・ベーラミは、『RSI』で「大失態だ」と激怒し、以下のようの続けた。
「彼は2年前、私がワトフォードにいたときありとあらゆる手を使って獲得を試みた選手だった。ローマ側の評価が非常に高かったため移籍は成立しなかったが、彼の才能は誰もが知っていた。誰もが分かっていたことなんだ。ロマーノはスイス代表で今後10年間にわたって活躍できる器の持ち主だ」
「極めて深刻な問題であり、連盟がどのように動いているのか理解に苦しむ。我々はワールドカップや予選の舞台で彼ら(連盟幹部)を目にするが、年間を通じて自ら動いているべきだ」
「初ゴールを決めた後に、ようやく視察に行くなどというやり方は通用しない。選手側もそのような対応を喜ぶはずがない。我々はそれほど選手層の裾野が広いわけではないのだから、こうした事態には迅速に対処すべきだった。類まれな才能を持つ若者だけに、今回の件は非常に重い」
同じく元スイス代表のブレリム・ジェマイリも、後手に回った連盟の動向に異議を唱えている。
「我々の連盟は後手に回っていた。彼が優れていることは何年も前から明白だったからだ。彼は本当に素晴らしいプレーヤーだ。最終的には本人が心に従って選択したことであり、個人の決断として尊重し受け入れる必要がある。しかし、重要なのはもっと打つべき手があったという点だ。このような選手を引き留めるために、あらゆる努力を尽くすべきだった」
スイス代表のOBたちがここまで悔しがる逸材は、イタリア代表でどのような働きをするだろうか。

