1997年から1998年にかけてインテルを率いるなどしたルイジ・シモーニ氏が22日に亡くなった。81歳だった。
インテルを率いてUEFAカップ制覇を成し遂げ、パンキーナ・ドーロ(最優秀監督賞)も受賞したジジ・シモーニ。インテルにとって5月22日は3冠を達成した思い出深い一日だが、それから10年、悲しい一日ともなっている。
当時の主力であるロナウドは、自身のインスタグラムで恩師への想いをつづった。
「ジジ・シモーニは私にとって、ただの監督ではなかった。賢明であり、良い人だった。何をすべきか命じたりはしないけど、なぜそれが重要なことなのかを説いてくれた。この写真のように、まさにマエストロだった」
「彼は笑顔で、いつも穏やかな声だった。彼のアドバイスは貴重だったね。監督のもとで優勝できたと思う。でも、我々は一緒に勝ち取った。想像以上のことを教えてもらった。ありがとう、ミステル」
当時の主将であるジュゼッペ・ベルゴミ氏は、『スカイ』でコメントを残している。
「ジジは偉大な人物で、偉大な男。私にとってはこの上なく重要だ。4度目のワールドカップを戦うチャンスをくれたね。彼がきたときにこう言われたんだ。『ベッペ、私にとっては全員同じだ。35歳の選手も18歳の選手も、ふさわしい選手がピッチに立つ』とね」
「ジジはもっと多くの成功にふさわしかった。レアル・マドリーに3-1で勝ったのはとてつもないことだった。パンキーナ・ドーロを獲ったあとに解任となったね。我々はそこにいた。マンチェスター・ユナイテッドと準々決勝で戦うところだった。彼は我々と強い絆があった。もしあれがなければ、違う形で臨めていただろう」
「ロナウドとは特に強い絆があった。こんな話があるんだ。練習で『1人を除いてみんな同じだ』と監督が言ったことがある。その1人がロナウドだ。彼は練習で100%を出さず、80%で十分だという考えだった。ロニーはメディア、ティフォージ、スポンサーに詰められる立場だった。だから、少し彼に自由を与えたんだ。それをグループ全体が理解していた。ジジのもとでは全員がかかわり、誰もが重要だと感じさせてくれた。そのうえで、この少年が我々を勝利に導くことも分かっていたよ」
当時のインテルの会長であるマッシモ・モラッティ氏は、『ANSA通信』でこう話した。
「インテルの歴史における重要な主人公の一人だった。ヨーロッパのタイトルは非常に重要だった。それに絶対的に優勝に値したカンピオナートもあった。彼は紳士な監督だった。私は大きな愛情と敬意を持っている」