フィオレンティーナのロッコ・コンミッソ会長が、今夏の補強について話した。『TMW』などが、クラブ公式メディアでの発言を伝えている。
ニコラス・ゴンサレスを選んだ理由
フィオレンティーナはこの夏、フランク・リベリやボルハ・バレロが退団した。その一方で、シュトゥットガルトからアルゼンチン人FWニコラス・ゴンサレスを獲得している。23歳の同選手には大金を投じた。ポルトのセルジオ・オリベイラも獲得が噂されたが、コンミッソ会長は見送っている。
その理由を同会長が説明した。
「ニコラス・ゴンサレスについて、移籍金に手数料などの諸経費を加えると、2900万ユーロかかった。彼の給料は年間200万ユーロほどで、5年間トータルで1170万ユーロ。23歳の彼は、5年間で約4000万ユーロということになる」
「セルジオ・オリベイラについては、メンデスが2000万ユーロの移籍金に加えて、手数料などで最低2200万ユーロという形を求めた。5年間で支払う給与は2250万ユーロだ」
「5年間でセルジオ・オリベイラが4450万ユーロ、ニコラス・ゴンサレスが4070万ユーロという計算になるが、前者は5年後に34歳で、後者は28歳だ。ニコラス・ゴンサレスは5年後に売却できる価値を持っていると思う。仮に2000万ユーロとしよう。クラブとしてかかる費用は2000万ユーロだ。では、34歳のセルジオ・オリベイラはどうか。一銭の稼げないとみる。つまり、ニコラス・ゴンサレスに支払う額の2倍かかるという想定だ」
「我々はビジネスをしており、こういったことをよく理解している。だから、我々はセルジオ・オリベイラではなくニコラス・ゴンサレスを選ぶ方がはるかに良いと考えた」
ジョルジュ・メンデスと利益相反
コンミッソ会長は、大物代理人ジョルジュ・メンデスとのやりとりに納得していない部分があるようだ。
「私は彼ら(代理人たち)が好きだ。たくさん稼いでもらいたい。ただ、この世界には受け入れがたい深刻な問題がある。アメリカなら受け入れられない多くの利益相反が存在する」
「セルジオ・オリベイラのケースを挙げよう。彼の代理人は、ポルトの代表であり、選手の代表であり、ガットゥーゾの代表だった。そんな状況で取引するのは、私にとってはムリだった。全ての費用が公正だったとしても、なんとかしなければいけないシステムだ。全ての代理人が同じとは言わないが、全ての相手からお金を得るのはおかしなシステムで、改善が必要だ」