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セリエA2024夏メルカートの「7つの鉄則と2つの例外」

お馴染みの話題に、予想外の沈黙も

『TMW』が3日、「今夏のメルカートにおける7つの揺るがなかった鉄則と2つの例外」という記事で夏の移籍市場を振り返った。同メディアが取り上げた7つの鉄則と2つの例外を紹介する。

鉄則1:結局残留したベラルディ

ドメニコ・ベラルディは、結局サッスオーロに残留した。メルカートが開くたびに移籍が話題になるベラルディは、サッスオーロのセリエB降格と自身の負傷で市場価値が下がり、今夏こそ容易に移籍が実現するとみられていた。16歳に加入したクラブで30歳となった今もプレーしている。

鉄則2:マロッタのフリー戦略

インテルのジュゼッペ・マロッタは、契約満了となる選手をフリーで獲得する達人で、この夏にピオトル・ジエリンスキとメフディ・タレミを獲得した。1年前に獲得したマルクス・テュラムを現在のセリエA得点王である。そのほかには、アンドレ・オナナやユヴェントス時代にはポール・ポグバを同じ形で獲得しており、適切なタイミングで売却することで、クラブに大きな利益をもたらしている。いまも、1年後にフリーとなる選手をチェックしているはずだ。

鉄則3:予想外の一手

誰も予想しなかった取引は今夏も起きた。それがレッチェのアンテ・レビッチ獲得だ。この移籍は、クラブ広報がレビッチとパンタレオ・コルヴィーノがうつった写真を公開するまで、どのメディアも交渉の存在を把握していなかった。

鉄則4:引き抜かれるアタランタ

アタランタは今夏も主力を売却した。昨年夏にラスムス・ホイルンドをマンチェスター・ユナイテッドに放出したクラブは、この夏にトゥーン・コープマイネルスがユヴェントスへ移籍した。今回はアタランタが抵抗したものの、コープマイネルスが移籍を熱望したため練習からも外すことになり、最終的には移籍を認めている。

鉄則5:ユヴェントスの2世選手

ユヴェントスはこの夏に、フランシスコ・コンセイソンとケフラン・テュラムを獲得した。前者はセルジオ・コンセイソン、後者はリリアン・テュラムの息子だ。現所属ではティモシー・ウェアがジョージ・ウェアの息子である。

この夏に構想外としたフェデリコ・キエーザがエンリコ・キエーザの息子であることは誰もが知るところ。そのほかにも、プリマヴェーラにはジュゼッペ・シエンツァの息子ミケーレ・シエンツァと、パオロ・モンテーロの息子アルフォンソ・モンテーロが在籍している。8月末にフロジノーネへ移籍したフィリッポ・グロッソは、ファビオ・グロッソの息子だ。

鉄則6:ルカクの連続ドラマ

近年は夏の移籍市場のたびに、ロメル・ルカクが話題になる。2019年にインテルに加入すると、アントニオ・コンテ監督のチームで圧倒的な存在感を放った。長期的にインテルの王様になることが期待されていた中、2021年にチェルシー復帰が決まるも、インテル時代の輝きは全くなく、1年後にインテルに復帰。UEFAチャンピオンズリーグ決勝での痛恨のゴール阻止などもあったあと、2022年にインテルは完全移籍での買い取りをほぼ決めるが、ルカクが突如音信不通となってクラブを激怒させた。その後、ミランなどに移籍話を持ちかけていたことが話題となり、最終的に昨季はローマに加入した。レンタルが終了して今夏は再びチェルシーに戻っていたが、チェルシーではとっくに構想外で、アントニオ・コンテが監督に就任したナポリに加入している。

鉄則7:ラツィオとサレルニターナの関係

2011年にクラウディオ・ロティート会長がサレルニターナを経営権を取得し、2つのクラブを所有することになった。ただ、サレルニターナが2021年にセリエAに昇格。同一リーグで同じ人物が複数のクラブの保有してはいけないというレーガに規約により、ロティートはサレルニターナを手放した。

それでも、クラブ間関係は強固なままで、サレルニターナの有力選手はラツィオへ、ラツィオの余剰戦力という関係性は続いている。今夏はブライユ・ディアとルム・チャウナがラツィオに加入し、2000万ユーロ程度をサレルニターナに支払った模様だ。

例外1:コンドルの急襲はどこへ

モンツァのアドリアーノ・ガッリアーニCEOといえば、ミラン時代からメルカートを盛り上げる人物だった。特にメルカート閉鎖間際での一撃は毎年のように世間を驚かせた。今夏は最終日にイバン・ペリシッチ獲得の話が出たものの、まだ実現していない。

例外2:大金を投じたデ・ラウレンティス

アントニオ・コンテを指揮官に決めた時点で、これは覚悟していたことだろう。だとしても、ナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長がメルカートで大金を投じたのは異例だ。収支の差は1億4200万ユーロ。これはヨーロッパ全体でブライトンに次2位の金額だ。それだけ、デ・ラウレンティス会長はナポリを再びイタリアのトップに導くことに必死ということだろう。

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