そしてイタリア人は受け入れるのか…
イタリア代表招集されたマテオ・レテギが注目を集めている。
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レテギはアルゼンチン出身で、これまでのキャリアは常にアルゼンチンのクラブだった。その彼がなぜ、イタリア代表になったのか。『PokerStarsNews.it』がレテギの心情を推測した。
レテギは母方の祖父がイタリア出身。そのため、アルゼンチン代表経験がないこともあってイタリア代表に呼ばれた。ロベルト・マンチーニ監督は招集に応じないことを覚悟して声をかけたとのだったが、おもいほかあっさりと良い返事がもらえてたと説明している。
運命の人ではないという自覚
『PokerStarsNews.it』は、「レテギの立場になって考えよう」として、次のように記した。
「23歳という年齢は、まだサッカー選手としてブレークしていない選手が多いとしても、フェノーメノと呼ばれるレベルの選手であればすでに頭角を表しているもの。しかし、マテオは違う。自分が運命の人ではないことを自覚し、その中で最高のキャリアを築くための最善の選択を求められる時期だと理解しているのだろう」
アルゼンチン代表では厳しい?
同メディアは、アルゼンチン代表の現状も伝えた。アルゼンチン代表のリオネル・スカローニ監督は、ラウタロ・マルティネス、フリアン・アルバレス、ホアキン・コレア、ジョヴァンニ・シメオネに期待を寄せている様子。レテギは現時点でその次あたりの序列と想像できる。上記4人の中で最も年配なのがホアキン・コレアの28歳ということを考えると、アルゼンチン代表として試合に出られるようになるにはかなり時間がかかると考えるのが自然だ。もちろん、その時期を待つ間に、次なるフェノーメノが台頭する可能性もある。それならば、すぐにでも起用してもらえそうなアッズーリを選ぶのは、おかしな選択ではないのではと記事は指摘した。
リオネル・スカローニ監督の反応は?
アルゼンチン代表としては、一人の優秀な選手をイタリアに奪われた形だ。リオネル・スカローニ監督はレテギについて問われると、3月21日にこう話した。
「彼がアルゼンチン代表に入れたかどうかは意味をなさない。もしかしたら呼ぶかもしれないとその気にさせてイタリアに行くなということはできない。彼がイタリア代表でプレーするなら、うまくいくことを願うだけだ」
イタリア人のリアクションは?
イタリアの血が流れているとはいえ、誰の目からみても、レテギはアルゼンチン人の比率が高い。そういった選手が自国の代表チームでプレーすることになれば、どの国でも起こる議論の一つは決まっているものだ。
こういった声についても『PokerStarsNews.it』は自分たちの見解を述べている。「ナショナリズムと偽善」と題して、次のように記した。
「結局は勝つかどうか、である。もしマテオ・レテギがイタリア代表のユニフォームで活躍すれば、誰もが祝福する。同時に、それみたことかと鼻を高くする者すらいるはずだ」
「これまでに何人もいた。近年でいえばマウロ・カモラネージがそうで、ワールドカップ優勝メンバーにもなった。こういったことを問題視する人たちは、自分たちが生きている世界に対する認識が甘いと言わざるを得ない」
「なにも異なる世界のことではなく、カルチョについての話題だ。フランスは旧植民地出身の選手を多く擁してサッカー大国になった。イングランドも同様だ。ドイツは多民族から代表チームを形成しているし、スウェーデン史上最強選手はクロアチア人・ボスニア人にルーツがある。その事実をもってしてもそういった愚かな意見を消すことはできないが、それでも彼らにとって大きな刺激になることは確かだろう」
レテギはヒーローになるのか
排他的な側面もあるイタリア。“外国人選手”の加入は賛否両論あって当然だが、活躍してしまえばヒーローになれるのもまた事実。レテギはイタリア代表でどのようなキャリアを過ごすだろうか。
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