「2.9万人の猛獣」と街全体の期待を背負ってコッパ・イタリア決勝へ
14日に行われるコッパ・イタリア決勝でボローニャはミランと対戦する。ヴィンチェンツォ・イタリアーノ監督が試合前日会見に臨んだ。
●ミラン:セルジオ・コンセイソン監督前日会見
●ボローニャCEO「CL出場権かコッパ・イタリア優勝を選ぶなら答えは明白」(2025/4/29)
決勝の歴史的な重要性をどう受け止めている?
「非常に大きな熱意を持って受け止めている。実際にこのコッパ・イタリアの道のりを通じて、その気持ちに支えられてきた。ダッラーラの満員の観衆の前での準決勝第2戦、そして明日はこのオリンピコに多くの人々が駆けつけてくれる。我々を後押ししてくれることを感じているし、素晴らしい試合をしたいと思っている」
「ボローニャがこれほど重要な試合を戦うのは51年ぶりで、本当に久しぶりだ。多くの人が再びロッソブルーの色を背負って、こんなトロフィーをかけた戦いを見るのだ。だから我々は明日、全員で力を合わせて歴史にもう一歩踏み出したい。相手は王者であり偉大なチームだが、我々にもチャンスがある。そのチャンスを活かしたい。相手のクオリティには警戒しつつも、我々には強い意志と大きな情熱がある」
優勝したら何か約束を?
「以前“もう誓いはやめる”と言ったのだが、もしこの奇跡が起きたら、その時に考えたい。何かしらやるとは思うが、今はとにかく最大限の集中をしている。明日は細かい部分を整える時間があるし、それが終わったら成り行きに任せる。とにかく胸を張って戦いたい」
試合への準備は?
「相手はこういう舞台に慣れている。我々はまだそこまでではない。ミランは今季すでにタイトルを獲得しているが、ボローニャは長らくそうではなかった。だが、どの試合もゼロから始まる。金曜日の試合では15分間だけ集中が切れたが、それ以外はしっかりできていた。我々も何人か違う選手を起用するし、相手もそうするかもしれない。自由に、後悔なく、喜びを持ってプレーしたい。準備はできているつもりだ」
どこに重点を置いている? FWはダリンガかカストロか
「“ミランと2試合戦うことが有利に働くか”と聞かれていたが、私は良い影響があると思っている。確かに明日はゼロから始まるが、金曜の試合の最後の15分間にどこを誤ったか、それ以外の時間で何が良かったかを理解している。過去に失敗したときにも、我々は必ず反応し、自分たちの能力を最大限に発揮してきた。明日は危険を察知する力、集中力、犠牲の精神が必要だ。選手たちは私がいなくてもやれる。明日、もし私が家にいたとしても、彼らはピッチに立ち、全力を尽くすだろう。彼らは勝ちたいという強い思いを持っているし、日々成長している」
歴史をつくりたいという思いは、プラスかマイナスか?
「ピッチに立つときは、周囲のことは忘れ、プレーに集中すべきだ。エリア内ではクオリティと冷静さが必要になる。試合が始まれば、背景や賭けられているものは関係ない。全力を尽くし、デュエルで勝つことを目指す。ピッチに集中すれば、ほかのことは目に入らない。選手たちは謙虚で、ミスを少なくすることの重要性を理解している。紙の上では我々より強い相手と対戦するが、それを埋めるためには、我々も全力でぶつからなければならない」
コンディションが万全でない選手も起用する?
「カストロについて、さっきは答えなかったが、足の痛みは引いている。ただ、ここ2カ月フル出場がないので、先発でどこまで持つかは分からない。ただ、途中出場ならどう活躍できるかは分かっている。よく考えなければならない。サンティ(カストロ)については試合時間の問題だけだ。そしてホルム、エンドイ、オドゴーアも戻ってくる。彼らの起用も考えなければならない」
3万人のボローニャサポーターが来る
「本当に感動的だ。こんなにも長い時を経て、街全体にもう一度重要な試合を届けることができた。今、ボローニャの街には言葉にできない感情があふれている。試合に対する大きな期待が感じられる。明日、試合が始まったら、我々は2万9千人の“ロッソブルーの猛獣”たちが、このトロフィーを持ち帰るために飢えているのを感じることになる。彼らがピッチに入れないのは残念だが、その声援は確かに届くだろう。我々のそばにいてくれる」