ミランの新エースは、ヒメネスでもカマルダでもない?
ミランのルカ・ヨビッチは、ミラノダービーでの活躍によって自身の未来を大きく切り開いたかもしれない。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が25日に伝えている。
ヨビッチは、コッパ・イタリア準決勝セカンドレグのインテル戦で先発出場し、ドッピエッタを記録。得点以外でも効果的な働きを見せ、勝利の立役者となった。
一時はミランで余剰戦力と見なされていたヨビッチだが、ここにきて調子を上げており、カンピオナートでもナポリ戦、フィオレンティーナ戦でゴールを記録。この2年間、控えFWという立場ながら、公式戦通算13得点を挙げ、周囲の評価を覆しつつある。
『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によれば、ミランは2028年まで行使可能な1年ごとの契約延長オプションを保持しており、これを行使すればヨビッチを引き留めることができる。一方で、ヨビッチは2年契約の延長を希望しているとされ、ミランがこれに応じる可能性もあるという。
1カ月で激変した立場
わずか1月前、ミランはヨビッチの放出を真剣に検討していた。
当時、ミランはアルバロ・モラタを手放し、サンティアゴ・ヒメネスを獲得。FWの序列はヒメネス、エイブラハム、フランチェスコ・カマルダ、そしてヨビッチという状況だった。
冬の移籍市場ではモンツァがヨビッチ獲得に動いたが、ミラン側は特に引き留める姿勢を見せなかった。しかし、ヨビッチ本人がモンツァ移籍に魅力を感じず、これを拒否したと伝えられている。
その後、カマルダのレンタルは選手の意思とズラタン・イブラヒモビッチらの意向で実現しなかった。それでもカマルダはシーズン終盤にミラン・フトゥーロでのプレーを重視することになり、序列が1つ上がった。そして、ヨビッチは限られた出場時間で結果を残し、さらなるプレー機会をつかんだ。
セルジオ・コンセイソン監督はインテル戦のあと、「ヨビッチはこの3〜4週間、非常に良い状態で取り組んでいる。体重も少し落としたし、それが重要だった」とコメント。コンディションの改善も好調の一因となっている。
かつてレアル・マドリーが6300万ユーロもの移籍金を投じて獲得した才能は、その後、長く低迷が続いた。しかし、まだ27歳。本来のポテンシャルを開花させ、ミランの前線を長く支える存在になれるだろうか。
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