ミランに見捨てる選択肢はなし
ミランのシャルル・デ・ケテラールは、またしても輝けなかった。実際の数字もそれを物語っている。
ミランは30日のセリエAでトリノと対戦。敵地での一戦は1-2で敗れ、アウェーで無敗記録が17でストップしている。
先発を外れたデ・ケテラールは、後半の頭から登場。2点のビハインドで前半を終えたあと、ステファノ・ピオリ監督はハーフタイムで3人を入れ替えた。流れを変えるための大胆な采配だったが、成功したとは言いがたい結果に終わっている。
デ・ケテラールについては、数字が厳しい内容を示している。データサイト『Sofascore』によると、ドリブルは2度で成功はうち1回のみ、7回のボールロスト、ボールタッチ26回、パス成功13回、クロス1本(ミス)、シュート1本(枠外)、散々なスタッツだ。
それでもミランは信じる?
ただ、ミランはまだデ・ケテラールを見捨ててない。
『TMW』は、過去にセリエAで活躍したレジェンドの名前を出し、ここで諦めるには惜しい才能だと主張している。
具体的には、ティエリ・アンリやパトリック・ヴィエラは、イタリアであっさり見切りをつけられてアーセナルへ行った結果、プレミアリーグで無敗優勝などを達成し、輝かしいキャリアを送った。ロベルト・カルロスはのちに世界最高の左サイドバックと評価されたが、インテルはあっさりと放出している。
そのほか、ピエール=エメリク・オーバメヤンやコウチーニョらもイタリアで見限られたあとで飛躍した選手たちだ。
だが、ミランはサンドロ・トナーリとラファエル・レオンで我慢することの大切さと価値を学んでおり、引き続き温かい目で見守る考えだと記事は主張している。
騒いでいるのは外だけ
アンリやヴィエラの時代とはあらゆる面で違うことはさておき、近年のミランがトナーリとラファエル・レオンで大きな成功を収めているのは事実だ。
そもそも、デ・ケテラールの不振について騒いでいるのはメディアをはじめとした外野。苦労して大金を投じて獲得したミランが、デ・ケテラールをあっさりと手放すことは考えにくいだろう。
それでも、タイトルを狙う上で、デ・ケテラールのブレークが待たれていることも疑いがない。じっくり育てる意思は固いとしても、飛躍のときが早いに越したことはない。