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消えた天才マストゥール、神童ゆえの苦悩とフォッジャ加入破談のワケ

未来のミランを背負う選手と期待された男のいま

かつてミランで神童と呼ばれたハキム・マストゥールは、24歳となった今も、自分の道を見つけられていない。(※2022年9月13日 『復活あるか? 元神童マストゥールがプロ2点目』 )

ミランの下部組織で特に輝く才能を見せつけていたマストゥールは、将来のスター候補の一人と注目された。しかし、15歳でベンチ入りを果たしたもののトップデビューを飾れず、スペインとオランダへのレンタルを経験。その後は様々なクラブを渡り歩いた。しかし昨年7月、カルピへのレンタル期間を終えてレッジーナに復帰したあとで契約を解除し、現在はフリーとなっている。

最近ではセリエCのフォッジャに加入する動きがあった。しかし、練習に参加したものの、契約には至っていない。

『pianetaserieb.it』のロングインタビューで、マストゥールが様々なテーマに触れた。

「この機会にフォッジャのことをはっきりさせておきたい。全てエマヌエーレ・カノニコ会長の連絡から始まった。彼と楽しいやりとりをしていて、僕を迎えることに興味があると言われた。それに僕も興味を持って、後日また連絡をもらって、監督にみてもらうことになったんだ」

「クラブ全体でそれが認められて、僕はフォッジャにいって直接話してプレーをすることになった。練習合流の1日前についたら、クラブから日曜日の試合に招待された。僕は全部ナイショでって丁寧にお願いしたんだ。僕はフォッジャの選手じゃないから、主人公はピッチにあるべきだと思ったんだ」

「スタジアムに着いて、スタンドに向かった。その瞬間に写真撮影が始まったよ。ネット上には、僕がフォッジャの選手だと出回った。街に着いてたった5時間だが、しっかり守られているとは感じられなかった。そのあと4日間一緒に練習をしたけど、この冒険を始める土台がないと感じたから、全てを終えることにした」

「短い時間だったけど、リスペクトしてくれたチームメート、全てのフォッジャ・ティフォージに、今後の幸運があることを祈りたい」

それでも、マストゥールほどの才能がピッチに立てないのは大きな問題だ。

「ハキム・マストゥールであることは簡単じゃないよ。ずっとスポットライトを浴びてきた。それが励みになることもあるけど、その一方で圧力でもある。とにかく僕はカルチョがしたいんだ」

「残念なことに、僕がピッチに入るたびにボールを奪って全員かわしてゴールを決めると期待される。実際にそんなことはなくて、カルチョは11人でやるものだ。テクニックがある選手もいれば、フィジカルが強い選手もいる。そのみんなが重要だね」

「SNSで僕を叩く人は多い。僕の人間性やメンタリティ、プロ意識のことをどうこう言うんだけど、全部いわれのないことだ。そういった人は真実を知らない」

「僕の決断は全て、その瞬間に正しい道だと心と頭で判断して決めるものだ。だから後悔はない。僕のことを失敗だとか台無しにしたとか言う人にはとても残念に思っている。なぜか?答えは簡単だ。そういった人は、僕が金を生む機械としてみていたんだ。そういった彼らも、プロになる前は、ただみんなと同じでカルチョが好きだったはずだ。そうでないことに気づいたとき、僕は関係を終わらせるんだ」

「イタリアと国外のクラブから問い合わせをもらっている。僕はまだ、自分のキャリアで正しい成長のステップを示す道が見つかっていない。今日はここにいるけど、明日はどうなるか分からない。僕は自分のことを誇りに思っていて、全てのことは神様の手に委ねているよ」

●ロドニー・ストラッサーはいまどうしてる?(2022/2/17)
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