名前の由来は元ドイツ代表ブレーメ
19日、トリノのブレメルがユヴェントスへ移籍することが決定的になった。改めてブレメルがどんなセンターバックかを紹介する。
プロフィール
グレイソン・ブレメル(Gleison Bremer)
国籍:ブラジル
ポジション:センターバック
生年月日:1997年3月18日(25歳)
身長:188cm
所属クラブ:アトレチコ・ミネイロ→トリノ→ユヴェントス
2021-22シーズンに大ブレーク
この夏のメルカートで紙面を賑わせたブレメル。セリエAファンにとってはすでにお馴染みだが、世界的な知名度はそれほどでもないかもしれない。実際、『transfermarkt』の市場価値は、1年前にわずか1000万ユーロだった。2018年にアトレチコ・ミネイロからやってきた彼は、19-20シーズンからコンスタントに出場するようになったが、完全なブレークは21-22シーズンである。
21−22シーズン、足首の負傷で出遅れたブレメルだが、シーズン序盤にアルマンド・イッツォが負傷で外れると、その穴を完全に埋める働きを見せて守備の大黒柱になった。イバン・ユリッチ監督のもとで試合ごとに評価を高めている。
特に高い評価を受けているのは、やはり対人能力の高さ。エディン・ジェコ、オリヴィエ・ジルー、チーロ・インモービレ、ドゥシャン・ブラホビッチといった強豪のエース格をことごとく潰したため、センターバックでありながらスポットライトを浴びやすかったことも飛躍の一因だろう。
すると、ステップアップの噂が出始めた年末には『transfermarkt』の市場価値が2倍になり、去就が注目される選手の一人になった。
2021-22シーズンのセリエA年間最優秀選手賞を受賞したブレメル。特に高い評価を受けたのは、1月10日のフィオレンティーナ戦で、ここではブラホビッチを完封した。また、3月13日のインテル戦のパフォーマンスも非常に高く評価されており、このゲームではゴールも決めている。
プレースタイル
ブレメルは前述のとおり、対人能力に長けたセンターバック。ポジションセンスも抜群で、鋭い出足もあり、広いエリアをカバーできる。
過去のインタビューでは、「DFとしてプレーするようになってからの憧れはルシオ」と話していた(それ以前はロビーニョらしい)。その言葉どおり、ルシオほど前に出てくるわけではないものの、アグレッシブな姿勢で戦うことができる。
ブレメルとイタリア代表
ブレメルは将来、イタリア代表でプレーする可能性もある。同選手の妻のデボラ・クラウディーノさんはブラジル人だが、イタリア人の血を継いでいるためパスポートを申請する準備があると言われている。そうなれば、夫のブレメルもイタリアのパスポートを得られる形だ。これが実現すれば、ブラジル代表とは縁がなかったブレメルは、ロベルト・マンチーニ監督のアッズーリに呼ばれるかもしれない。
また、過去に『トリノ・チャンネル』のインタビューで語ったところによると、ブレメルの名前もイタリアに多少の縁を感じるものだ。
「僕がブレメルと呼ばれるのは、父がドイツ人選手のブレーメにちなんでつけた名前だからなんだ。父はアマチュアの選手で、父の背中を見てその情熱を学んだんだ」
元ドイツ代表のアンドレアス・ブレーメは、1988年から1992年にかけてインテルでプレーしていた。ブレメルが生まれたのはそのあとだが、インテルへの移籍が実現していたら、より注目を集めていたポイントかもしれない。
セリエA年間最優秀DFに選ばれたブレメル
ブレメルも活躍したフィオレンティーナ戦
●ブレメル情報を振り返る
●ユヴェントス関連記事はこちら
●インテル関連記事はこちら