昨季ジェノアで飛躍した22歳の特徴は?
ユヴェントスは7月14日、ジェノアからアンドレア・カンビアーゾを獲得したことを発表した。15日にはジェノアがユヴェントスからのレンタルでカンビアーゾを迎えたことを発表している。
この夏にインテルなども関心を示していたカンビアーゾは、どんな選手だろうか。
(2022/7/15 ボローニャ移籍決定を受けて一部更新しました。)
プロフィール
アンドレア・カンビアーゾ(Andrea Cambiaso)
国籍:イタリア
ポジション:サイドハーフ、サイドバック、ウイングバック、セントラルMF
生年月日:2000年2月20日
身長:181cm
これまでのキャリアやプレースタイル
2000年生まれのカンビアーゾは、ジェノアの下部組織出身。2015年に入団し、2017年から様々なクラブへのレンタル生活が始まった。セリエDのアルビッソラ、サヴォーナ、セリエCのアレッサンドリア、セリエBのエンポリ、そして2021-22シーズンにジェノアでブレークを果たしている。
2018/19シーズンから4シーズンで全カテゴリーを経験したカンビアーゾ。最初のステップアップのカギはアルビッソーラとサヴォーナ時代にあったようだ。
当時はセントラルMFでの起用が多かったカンビアーゾについて、アルビッソラで始動していたファビオ・フォッサーティ監督は『エウロスポルト』でこう話している。
「彼はまず第一に、モダンな選手だった。とても若かったが、攻守両面で状況を把握する能力が高い。彼のウィキペディア(イタリア語版)にはこのシーズンで5ゴール挙げたと書いてあるが間違いで、ゴールは決めていない。ただ、多くのアシストを記録しており、我々にとって不可欠な存在だった」
また、『Ivg.it』では、セリエDでの経験が多かったとカンビアーゾ本人がコメント。「(カンピオナート・プリマヴェーラとは違って、)勝ち点3の重さをリアルに感じることができた」と、当時を振り返っている。
その後、セリエCのアレッサンドリアでは、主に3-5-2の両ウイングでプレー。2020-21シーズンはセリエBのエンポリで過ごしたが、このシーズンはほとんど出番がないまま終了。シーズンでリーグ戦147分間のみのプレーだった。それでもセリエAのジェノアでプレーすることになったカンビアーゾは、ダヴィデ・バッラルディーニ監督の信頼をつかみ、シーズン開幕から出場。第2節ナポリ戦でゴールを記録するなど、見事なスタートを切った。ひざの負傷によって離脱した3月から4月にかけて不在だった以外は、シーズンを通してレギュラーとして起用されている。
ユヴェントスでの起用法は、やはり両サイドがベースになる見通し。3-5-2のウイングでも4-4-2のサイドハーフ、サイドバックでも起用できることはマッシミリアーノ・アッレグリ監督にとってプラスのはずだ。
中盤のセンターも務めてきただけに視野は広く、技術レベルも高い。プレーに変化をつけるリズムの速い選択も高く評価されている。機を見た突破から得意の左足で好機を演出することもたびたびあるだろう。
成長著しいカンビアーゾ。まずはボローニャにレンタル移籍することが決まった。さらに成長を続けて、ユヴェントスでプレーする日がくるだろうか。
移籍金は?
ジェノアに支払われる移籍金は850万ユーロ。活躍次第で最大300万ユーロのボーナスが発生する。これを2会計年度で支払う。ただし、ユヴェントスからはラドゥ・ドラグシンがジェノアにレンタル移籍となり、カンビアーゾの移籍金の一部はこの取引で補う形になっている。