元イタリア代表のアンドレア・ピルロ氏が7日付けの『ガゼッタ・デッロ・スポルト』でインタビューに答えた。9日に行われるミラノダービーについても語っている。
――インテルとミランは勝ち点19差。過去にない歴史的なゲーム?
「その差がなくなってこそ歴史になる。インテルの方が良い状態だけど、どちらもシーズンを変えうるゲームだと分かっている。順位だけじゃなく精神的にも影響があるはずだ」
――ミランにイブラヒモビッチが加入した。決定的になれるか
「ああ、彼は非常に重要だ。チームの注意力を高めた。完璧主義で、周りにも自分自身にもベストを求める。私の経験から知っているんだ。チームメートからすれば、彼と一緒になれば練習から緊張感が出る。彼が怒ったり叫んだりするのは本当だ。ピッチでは以前と違うかもしれない。でも、今も違いをつくっている」
――コンテのインテルには驚いたか
「全然。彼のことはすごく知っているからね。インテルをこのレベルに引き上げると思っていたし、最後までスクデットを争うと思う」
――エリクセンの加入でさらにインテルは強くなる?
「最高の選手だ。レベルを引き上げるだろう。必要なのは時間だけだ。あまりに違うリーグだからね」
――かつてのチームメートであるマルディーニのメルカートは?
「とても難しい仕事だ。巨額の資金もない。かつてのミランとは大きく違うクラブだよ。彼もボバンも、できる限りのことをする。そして、獲れる選手を獲ってきた。若手を連れてきて、そこからカンピオーネが誕生することに期待することだね。難しいのはピッチからデスクに場所を移すことじゃなく、過去のミランから今のミランに慣れることだ。デリケートな状況に対して、彼らはよくやっていると思う。ゆっくり立て直すのに正しい人物だと思う。パオロは3歳からカルチョのことを聞いてきたし、ズボーネは“政治家”としてのバックグラウンドもある。同じことがピオリにも言える。彼も自分ができることを実行してきた。私はずっと気に入っているよ。人としてもね」
――テオ・エルナンデスの評価は?
「強いし、これからもっと向上できる」
――ラファエル・レオンは?
「素晴らしいけど、まだ若い。イブラは彼の“弱さ”を取り除くのに有効だろう」
――イスマエル・ベナセルはあなたのポジション?
「良い選手だ。イタリアからではトップレベルの一人だろう。ただ、ブロゾビッチは違いを生む。こちらはワールドカップ決勝にクロアチア代表でプレーした。それは偶然じゃないね」
――ガットゥーゾ体制でチャルハノールはシュートを打たなかった
「彼は偉大な選手になるものを全て持っている。ただ、いまだに彼のポジションははっきりしていない。インサイドハーフなのか、サイドなのか、分からないね」
――スソの放出は正しかった?
「ブーイングで気持ちが折れてしまうようだと、トップでプレーするのは難しい。カンピオーネたちは、そこから反応するものだ」
――かつてカカーと比較されたパケタはベンチに。ミランは何を期待する?
「もちろんカカーとはプレーが違う。彼も自分のポジションをみつけなければいけないね」
――インテルは中盤も充実している。バレッラとセンシで将来は安泰か
「2人は素晴らしい選手だ。スモールクラブからきたけど、ビッグクラブでやれるパーソナリティを示しているね」
――ルカクとラウタロには驚いた?
「ラウタロはイエスだ。昨シーズンも素晴らしかったけど、今は別の選手だね。あらゆる面で飛躍した。コンテが与えるものも大きい。戻ってチームを助けている。彼とルカクは近くでプレーしている。アントニオが要求するとおりね」
――2チームは将来に向けてどこを強化すべき?
「ミランはすべてのところで少し足りていない。インテルはサイドと、守備にもう一人、バストーニのような未来のカンピオーネといえる若手がほしいかもね」