インテルが株主総会。経営陣はスタジアム問題に注力
インテルは24日に株主総会を行った。その後、ジュゼッペ・マロッタ会長が会見を行い、報道陣の質問に答えている。『スカイ』などがその様子を伝えた。
インテルは首位に返り咲いてナポリとの直接対決。首位という立場はプレッシャーになるか?
「現在の状況はまだ非常に暫定的なものであり、残り12試合あることを忘れてはいけない。だが、チームが示している成果に目を向けてもらいたい。我々はヨーロッパ、世界的舞台においてイタリアのトップとして存在感を示している。セリエAで首位、UEFAチャンピオンズリーグでは唯一のイタリア勢、コッパ・イタリアでもベスト8という状況は、クラブのオーナー陣が誠実に取り組んできた結果であり、大きな誇りだ。今シーズンの結果がどうなるかは分からない。だが近年稀に見るほど拮抗した、優勝候補3チームによるリーグ展開となっている。まだ全ては決まっておらず、我々は最後まで主役としてシーズンを盛り上げたい」
主力を放出せずに3000万ユーロ級の大型補強を期待できるか?
「イタリアの全てのクラブは、選手売買を通じて利益を得て、経済的な持続可能性を維持しなくてはならない。我々も『絶対に売らない』とか『絶対に投資する』とは明言できない。ただ、将来のチームづくりや会計バランスを考えれば特定の取引はあり得る」
今後は移籍金を伴う投資が増えるか、それとも引き続きフリートランスファー狙いか?
「革命的な変化を期待すべきではない。セリエAの平均年齢が下がっていることを考えると、我々もそれに適応する必要がある。だからと言ってベテラン選手を排除するわけではない。全てのケースを吟味しながら行っていく。手法は変わっても、目標は変わらない。インテルのDNAには勝利の精神がある。競技に臨む以上、上を目指すのは当然。これは傲慢ではなく、これまで築いてきた自信だ。我々はこれまで通り、継続性をもって取り組む」
新たな移籍市場戦略にはリスクも伴うか?
「多少はある。ただ、大きく変えるつもりはない。アプローチを変えるだけだ。過去数年投資が少なかったため、若返りを図りつつ投資を少し増やす。これが我々の方針であり、オークツリーからその後押しを得ている。ただし、大量の補強は行わず現在の戦力との調和を重視する」
最近の審判問題に関して、高い基準を求めるのは妥当か?
「クラブとして審判について深く触れるつもりはない。ただ、VARプロトコルの曖昧さが混乱を招いているのは事実だ。私はテクノロジーを支持するが、最終的な判断はあくまで主審に戻るべきだと思う。映像で明確に示される場面での介入は歓迎だが、プロトコルの運用面については改善が必要だ。これについてはシーズン終了後に話し合うべきだろう」
U-23プロジェクトの進捗は?
「現在準備を進めており、近いうちに名称も決める。サッカー連盟への申請を間もなく提出するが問題はないと思う。来シーズンからモンツァを拠点にセカンドチームを持つことになるだろう。具体的な運営モデルやテクニカル面についてアウジリオ、サネッティ、バッチンらと検討を重ねている段階だ」
スタジアム問題については?
「スタジアムはクラブにとって最重要の課題だ。高水準のスタジアムがなければ欧州の競合に比べ収入やホスピタリティ面で後れを取ることになる。近々、サン・シーロと周辺地区取得に向けて提案を行うだろう」
シモーネ・インザーギ監督との契約更新について
「順調なのでまだ議論していない。だが、彼のサイクルはまだ終わっていない」