バルセロナで育ったスペイン人GKがヤン・ゾマーの控え
インテルは2024年夏、ヤン・ゾマーの控えとしてジェノアからGKジョゼップ・マルティネスを迎えた。ゆくゆくはインテルの正守護神を目指すことになりそうなスペイン出身のGKは、どのような経歴を持ち、どのようなプレースタイルなのか。イタリアメディアの報道をもとに紹介する。(2024/8/10最終更新)
プロフィール
ジョゼップ・マルティネス(Josep Martínez)
生年月日:1998年5月27日(26歳)
国籍:スペイン
ポジション:ゴールキーパー
身長:191cm
これまでのキャリア
マルティネスは、スペインのバレンシア州出身。バルセロナの下部組織で育った。しかし、トップチームでの出場機会は得られず、2017年にUDラス・パルマスに移籍している。
ラス・パルマスでは、Bチームでのプレーを経てトップチームに昇格。セグンダ・ディビシオンでの経験を積み、安定したプレーを見せて次第に注目を集めていく。その後、2020年にドイツのRBライプツィヒに移籍し、ブンデスリーガでのプレーを経験。ライプツィヒでは主に控えで出番は多くなかったが、それでも成長を続けて、2022年夏にジェノアへ完全移籍を果たしている。セリエBで30試合に出場して昇格に貢献すると、セリエA初挑戦となった2023/24シーズンもレギュラーとして活躍っした。
2024年7月19日にインテルへの移籍が決定した。移籍金は1350万ユーロとされている。
プレースタイル
マルティネスの最大の特徴は、反射神経の良さと空中戦の強さだ。191cmの長身を活かしたセーブはもちろんのこと、俊敏な動きでゴール前の危険を未然に防ぐ能力に長けている。
現代のGKとしてはもはや当然かもしれないが、従来のシュートストップ型に加え、モダンなスイーパーGKとしての要素も持ち合わせている。ディフェンスラインの裏に抜け出す相手FWへの対応も的確で果敢な飛び出しは得意。ビルドアップ時には、後方からの正確なフィードを出して攻撃の起点となることもできる。
特に、インテルが重視するビルドアップのスタイルに適応できる点が魅力だ。マルティネスは、パス成功率が高く、特にロングパスでの精度が評価されている。これは、インテルが求める後方からの組み立てにおいて大きなアドバンテージとなるはずだ。
マメ知識
- RBライプツィヒでは、チャンピオンズリーグ出場経験がある。
- 趣味はチェス。戦術的思考を磨くため(?)に日常的にプレーしている。
- サーフィンも趣味。俊敏さとバランス感覚を養うのに良いらしい。
- インテルの関心には、GKコーチ陣からの高評価が影響している模様。
- マルティネスは約70%のセーブ率を誇り、その安定したパフォーマンスでファンタジーサッカーのプレイヤーからも愛用されている。
- トレーニングには視覚を一時的に遮る特殊なゴーグルを使用し、反射神経を鍛えている。
- 食べ物について聞かれると、ジェノバ名物の「ペスト」を挙げることが多い。
- 幼少期に父から付けられたあだ名は「タバコ」。マルティネスがよく地面に座っていたからそう呼ばれたという。
※ソースは『PassioneInter.com』『GianlucaDiMarzio.com』『SportWeek』、データは『fbref.com』
インテル移籍の背景と期待
インテルはブラジル代表のベントを諦めてマルティネスに照準を合わせている。将来的にインテルの守護神になるのか。今後に注目の選手だ。