「イタリアダービーまでが奇跡。チーム力はミランに劣る」
ファビオ・カペッロが19日、『ガゼッタ・デッロ・スポルト』のインタビューに応じた。ユヴェントスの失速について触れている。
ユヴェントスは17日のセリエA第29節でジェノアと引き分け、直近8試合で勝ち点7と調子を落としている。試合後にはマッシミリアーノ・アッレグリ監督が、『スカイ』のインタビューでスタジオと口論になったことも話題だった。
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ユヴェントスに対するネガティブな意見が多いが、カペッロの考えは違う様子だ。
ユヴェントスの問題は?
「まず前提としてはっきりさえておくべきは、イタリアダービーまでアッレグリは奇跡を起こしていた。インテルを追いかける、というね。インテルとユヴェントスのチーム力は、比較する意味がない。いま2位になったミランだって、ユヴェントスよりもチーム力が高い」
なぜ失速したのか
「サン・シーロでインテルに敗れた。そこからだ。そこまでは僅差で、アドレナリンが出ていて、集中力もあった。あの敗戦でそれが失われて、この状況になっている」
3-5-2から3-4-3に変えることはチームの刺激にならないか
「首位のインテルに食らいついていたユヴェントスと、平均獲得勝ち点が降格ペースのいまのユヴェントスの違いは、失点数だ。攻める人数が増えれば得点が増えるわけではない。1月まで多くの勝ち点を取っていたが、多くが1-0や2-1といった僅差だった。大量得点の勝利はほとんどなかったね」
「ここ8試合は、ジェノア戦の0-0を除くと、ほぼ2失点をしている。トリデンテうんぬんではなく、失点とクオリティーの問題だ。それに、アッレグリのもとにはエムバペやヴィニシウスのようなトリデンテのFWはいない」
ほかには?
「インザーギのチームもピオリのチームも、ユヴェントスよりも多くのチャンスがつくれている。なぜか分かるかい? インテルは中盤のクオリティーが強力で、ミランはテオ・エルナンデスとラファエル・レオンのいる左サイドが強いからだ。そこから違いを生み出せる。ユヴェントスは最も違いをつくるのがラビオで、ユヴェントスのピンチが彼のケガや離脱に重なっているのは偶然ではない」