得点力抜群のイタリア期待の才能
イタリア人MFチェーザレ・カザデイが、世界的に注目度を高めている。インテルの下部組織で育った男はどんな選手だろうか。（※6月14日最終更新）
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プロフィール
チェーザレ・カザデイ（Cesare Casadei）
生年月日：2003年1月10日（20歳）
国籍：イタリア
ポジション：MF
身長：185cm
これまでのキャリア
ラヴェンナ生まれのカザデイがサッカー選手として大きく進化したのは、チェゼーナ時代だった。チェゼーナの下部組織で育ち、同クラブの倒産を受けてフリーになり、多くのクラブが関心を寄せた。そんな中、カザデイはもともとミランに憧れていたものの、インテルを選択。これが2018年夏のことだった。
インテルの下部組織に来たカザデイは、その後も順調に成長。17歳でU-19チームに加わり、飛び級で活躍する選手となった。
トップデビューは時間の問題とみられていたが、2022年に転機が訪れる。インテルの財政難に伴い、チェルシーへの移籍が決まった。トップデビューを果たしていない19歳が移籍金1500万ユーロでクラブを去っている。
チェルシーではトップチームでの練習機会もあったが、インテル以上の選手を抱えるメガクラブでは出番がなかった。そこで2023年1月にレディングへのレンタルが決定。2部チャンピオンシップでコンスタントに出場機会を得てプロの舞台を経験している。
イタリア代表としては、U-16から各世代別の代表を経験しており、2023年にはU-20イタリア代表としてU-20ワールドカップに参加。初戦のブラジル戦で2ゴールを記録して勢いに乗ると、同年代では頭一つ抜けた圧倒的な存在感を示した。イタリアは準優勝に終わって初優勝に届かなかったものの、7ゴール2アシストで大会得点王に輝き、最優秀選手に贈られるゴールデンボールも受賞した。
プレースタイル
あらゆる能力が高いセントラルMF。身長185cm（一部では186cm）の長身と恵まれた体格でフィジカルが強く、戦術理解も抜群。いわゆるボックス・トゥ・ボックスのMFで、最高のタイミングで前線に顔を出していく。
よく比較対象になるのは元ミランのマッシモ・アンブロジーニだが、カザデイの方がより攻撃に積極的で、得点数も違いがみられる。
マメ知識
- チェゼーナ下部組織時代にはサイドバックでのプレーも経験した。
- その理由をカザデイを指導していたダニエレ・アッボンダンツァ監督が次のように話していた。「エゾルディエンティBの頃、すでにチェゼーナは彼中心のチームになり、みんなが彼に寄りかかっていたようなことがあった。それが彼の圧力にもなった時期があり、彼には気にするなと伝えた。ピッチでもそれを示すために、彼を右サイドバックに移したことがある。そしたら、彼が最初のアクションでゴールを決めた。彼は落ちていたけど、それが転機になり、そこから新しい役割に適応して素晴らしいシーズンを送った。私は彼をインサイドハーフの選手としてみていたが、別の視点からも試合を見てもらうために彼をあそこに置いたんだ」。
- チェルシー移籍時の移籍金は1500万ユーロとされているが、最大500万ユーロのボーナスが発生する模様。
- 子供の頃の憧れはカカー。だが、のちに「特徴が全然違う」と気づく。
