キャリアで最高のシーズンを過ごすインテルMF
インテルのトルコ代表MFハカン・チャルハノールが、3日付け『ガゼッタ・デッロ・スポルト』の独占インタビューに応じた。
●チャルハノール、契約延長間近。本人は「インテルが望んでくれるのは誇り」
ナポリと勝ち点18差です
「インテルがこんなに後れを取るなんて誰も思ってなかっただろう。ナポリは今の位置にふさわしい。チャンピオンズリーグでもそれを示している。ただ、僕らのせいだ。昨季もそうだね。モンツァ戦、エンポリ戦、サンプドリア戦、ボローニャ戦みたいなことがなければ、もっと差は小さなかったはずだ。ポルト戦で示したような正しい姿勢で臨めれば、チャンピオンズリーグで波乱を起こすこともできると思う」
インテルは二面性があります
「説明が難しいね。僕自身、いつも自分に尋ねている。強敵には強いのに、なぜいわゆる格下には苦戦するのかってね」
自身にとってキャリアで最高のシーズンでしょうか
「そうだね。間違いないよ。いろいろな面で成長した。ピッチ外でもそうだね。特にメンタル面で進歩して最高のシーズンにできていると思う」
「インテルでは初日から良かった。すぐに特別な雰囲気を感じたよ。チームメート、スタッフ、ここで働くみんなに感謝しなければいけない。歓迎されていると感じた。そしてティフォージだ。彼らが僕にエネルギーをくれる。ミスをしたときでもサポートしてくれているね」
「それに僕の故郷を襲った大地震のこともあった。すごくショックだったし、いまはより強い感情を持ってピッチに立っている。ベストを尽くすことで誰かに笑顔を、という気持ちがあるんだ」
マルセロ・ブロゾビッチの復帰で自身のポジションは?
「どこでもやるよ。とにかくベストを発揮することだね。代表ではいつもレジスタだし、代理人は『そこが君のポジションだ』って常々言われてきた。その言葉がずっと頭にあったよ。僕はピルロに憧れていたのも偶然じゃない。インザーギのおかげで、僕はこのポジションをものにした。フィジカルも向上したよ。ゴールは遠くなったけど、試合をよりコントロールできるようになった。後ろからチームメートを助けることができる」
「カルチョもそうだし、人生もそうだ。いつだって競争は付き物だね。あとは監督が決めることだよ。僕はレジスタでもインサイドハーフでも試合に出る準備をしておくだけさ。試合の中でもポジションを変えることだってある。ブロゾの復帰でそれが可能になるんだ。僕たちはヨーロッパ屈指の中盤だよ」
ベンチ要員のクリスチャン・アスラニへのアドバイスは?
「彼とはたくさん話している。特にやる気のないプレーだったりをしたときはね。20歳のときは、僕たちも彼と一緒さ。いつもベンチで出番を待ったものさ。このインテルだとそれはさらに大変だ。でも、多くのことを学んでいる。彼はとにかく落ち着いて練習に励み、自分を磨くことだけだ。彼のクオリティーはすごい。彼の時代はそのうちやってくるさ」
ヨーロッパ最高峰のMFの話題になると、決まって挙がるのはルカ・モドリッチ、ケビン・デ・ブライネ、カゼミーロ、ペドリといったところ。あなたは過小評価されていませんか?
「そうだね。過小評価だと感じるよ。いま挙がった選手たちとの距離はそこまでひらいてはいないと思うんだ。彼らに近づくためにあらゆるものがあると思う。僕は自分のポジションで世界の五指に入るつもりだ。謙虚さを忘れるつもりはないけど、やっぱりプレミアリーグとかでやっている選手の方が知名度は高いのかもね」
元ミランの選手がこれほどインテルで愛されるようになりました。
「最初は疑問だったと思う。エリクセンのような偉大な選手の後釜がミランからきたとあっては当然だよ。でも、僕がプレーをし始めたら流れは変わった。みんなが評価してくれるようになると信じてやっていたよ。特別なことをするわけじゃなく、自然な流れで愛情が育まれたんだ」
ミラニスタたちからは反感を買っています。
「ミラノの半分は僕をアイドルとして見て、残る半分は敵だと考える。半分が愛をくれて、もう半分は憎しみだ。街でミラニスタから暴言を吐かれた日にインテリスタからのチャントがあった日もあったよ。サッカー界でそんなことが起こるのは僕だけじゃないけどね。僕はメンタルが強い方だし、前に進める。正しいと思った方に恐れることなく進んでいくよ。最後にインテリスタたちの愛情があれば十分さ」
フランク・ケシエがインテルにくるという噂があるが?
「友達であり、偉大な選手だ。偉大な選手はいつだって歓迎されるよ。彼とはよく話す。彼は自分がいるクラブが偉大だと知っているけど、インテルもそれに負けないほどのクラブだということも知っているはずだね」