インテルは23日、セリエA最終節のウディネーゼ戦で5-1と大勝し、今シーズンの勝ち点を91まで伸ばした。11年ぶりのスクデットに盛り上がるインテル。アントニオ・コンテ監督は、『インテルTV』で今後について語った。
まもなく将来を決めるミーティング
コンテ監督のもとで見事な強さを身につけてタイトルを手にしたインテルだが、依然として将来は不透明な状況だ。深刻な財政難で、この夏に主力の放出があるかもしれない。クラブの方針次第では、コンテ監督がインテルを去る可能性もあると言われている。
『スカイ』によると、コンテ監督は数日以内に、おそらく24日の午後にも、スティーブン・チャン会長と今後について話し合うことになる。その場で指揮官の将来がよりはっきりとするとみられる。
コンテ監督は最終節のあと、次のように語った。
「スクデットを誰に捧げる? 正直なところ、自分自身だね。この2年間は簡単な道のりではなかった。自分の中にある全てを出さなければいけなかった。疑問が生まれる瞬間も時にはあった。誰もがそうであるようにね。でも、その全てを乗り越え、全員が素晴らしい戦いをした」
コンテ監督は、しばらくクラブ公式メディア以外にはコメントを残していなかった。将来の話題を避けるためとみられる。ただ、それはまもなく行われるチャン会長とのミーティングで伝えられるはずだ。
コンテの要求
『スカイ』によると、コンテ監督は現チームの解体を回避するよう、クラブに要求する。アンタッチャブルな7人もしくは8人として、シュクリニアル、デ・フライ、バストーニ、ハキミ、バレッラ、ルカク、ラウタロ(+おそらくブロゾビッチ)を設定。2年前にスタートしたプロジェクトをさらに継続できるかを問うつもりだ。
クラブは楽観か
一方でクラブは、コンテ監督の続投に自信を持っているという。ただ、ハッピーエンドとならない可能性を完全に否定することはできず、「全てがオープンな状態」とも伝えられている。
ステッリーニのヒント
コンテ監督はクラブ公式メディア以外にコメントを残していない現状で、アシスタントのクリスティアン・ステッリーニがメディア対応をしている。
「2年前に始めたプロジェクトを一歩下がってリスタートする必要がある。3年間のプロジェクトだ。インテルを再びイタリアの王者として、ヨーロッパで再び有力チームとなる。イタリアでは目標を達成した。このプロジェクトを継続しなければいけない。ただ、これはクラブがどう答えるかだ。プロジェクトを作成するのはクラブだからね。このプロジェクトを継続できるなら、我々としてはその熱意がある」
「ただ、トップレベルの監督とやっていく上で、プロジェクトはハイレベルでなければいけない。トップを維持しなければいけないはずだ」
「いくつかビッグネームの売却が状況を変えるかもしれない。クラブはそれを説明しなければいけないね。何が起こるか、私には分からない。ただ、クラブは監督の運命も決めることができる。我々はイタリアで優勝し、ヨーロッパでも戦える力があるチームをつくった。そこに対してとても楽観している」