ムサ、クルストヴィッチら実力者が加入も
ジャン・ピエロ・ガスペリーニ政権の終焉を迎えたアタランタにとって、2025年夏の移籍市場は“再構築”の色が濃いものとなった。イタリア主要メディアでは評価が分かれており、クラブの方向性に対して賛否が見られる。
『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は「6.5」をつけ、「ルックマン問題がクラブ内部に動揺をもたらした。それでもムサとクルストヴィッチはすでにセリエAでの適応が済んでおり即戦力。ザレフスキは戦術理解の向上が求められるが、推進力は魅力。スカマッカは新加入というわけではないが、引き続き主軸として計算されている」と述べている。
一方『コッリエレ・デッロ・スポルト』は「5.5」と厳しめ。「レテギ、クアドラード、ルッジェーリを放出し、ルックマンの処遇も不透明。唯一の好補強はムサだが、野心的な補強が見られず、後退感が否めない」という評価も。戦力低下とモチベーションの低下を懸念した。
『TMW』は「7」と高評価をつけ、「ルックマン問題ではクラブが一歩も引かず、姿勢を貫いた。7000万ユーロ近い移籍金でのレテギ売却も重要な決断だった。加入選手には、現在と将来の両面を見据えた補強がなされており、ガスペリーニ退任後もクラブは縮小路線をとっていない」と分析。クルストヴィッチ、ザレフスキ、アハノル、スレマナ、そしてコスヌの買い取りを、現実的かつ将来性のある補強として評価している。
ルックマンの去就はいまだに注目を集めており、まだ市場が開いているトルコなどへの移籍も話題になっているが、現時点で交渉はない模様。クラブとしての姿勢を強調したことが、将来的にプラスになるかも注目だ。
アタランタは開幕直後にエデルソンがひざを痛め、1カ月程度の離脱になる。ムサのユーティリティ性が序盤のカギになるかもしれない。
2025/26 アタランタ予想メンバー【メルカート閉鎖版】

アタランタ 2025/26 主な移籍
加入選手
名前 | Pos. | 移籍元 | 移籍金 | 備考 |
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ニコラ・クルストヴィッチ | FW | レッチェ | 2500万€ | |
オディロン・コスヌ | DF | レバークーゼン | 2000万€ | |
カマルディーン・スレマナ | WG | サウサンプトン | 1700万€ | |
ニコラ・ザレフスキ | MF | インテル | 1700万€ | |
オネスト・アーノル | DF | ジェノア | 1700万€ | |
ユヌス・ムサ | MF | ミラン | レンタル | レンタル料400万€ |
マルコ・スポルティエッロ | GK | ミラン | レンタル | レンタル料100万€ |
放出選手
名前 | Pos. | 移籍先 | 移籍金 | 備考 |
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マテオ・レテギ | FW | アル・カーディシーヤ | 6825万€ | |
マッテオ・ルッジェーリ | DF | アトレティコ・マドリー | 1700万€ | |
フアン・ムッソ | GK | アトレティコ・マドリー | レンタル | |
フアン・クアドラード | MF | ピサ | フリー | |
マルコ・パレストラ | MF | カリアリ | レンタル |
※移籍金は『transfermarkt』を参照。