7000万ユーロを使えずに時間切れ
2月3日に冬のメルカートが締め切られた。セリエAで首位を快走し、スクデットの有力候補となっているナポリだが、今冬の移籍市場の動きは評判が悪い。優勝を狙えるシーズンで今冬の動きは正しかったのだろうか。
冬のメルカート序盤は比較的おとなしかった。UEFAチャンピオンズリーグなど今季ヨーロッパの大会に出場していないチームは日程的に余裕があり、そこまで補強の必要はなく、センターバックを1枚加える程度のメルカートになると予想されていた。
しかし、1月9日に激震が走る。突如クビチャ・クバラツヘリアのパリ・サンジェルマン(PSG)移籍が報じられ、電光石火で合意に達した。
そこからナポリはクバラツヘリアの後釜探しが始まった。23歳のジョージア代表ウイングが残した移籍金は7000万ユーロで、ビッグネームを獲得するだけの資金はあった。ただ、マンチェスター・ユナイテッドのアレハンドロ・ガルナチョも、ボルシア・ドルトムントのカリム・アデイェミも、トッテナムのティモ・ヴェルナーも、デポルティボのイェレメイ・エルナンデスも獲得せず。移籍市場最終日に慌てて獲得したのは、ミランで構想外に近かったノア・オカフォーだった。
『ガゼッタ・デッロ・スポルト』の補強採点は5.5で、モンツァとヴェネツィアの5に次ぐ低評価。『TMW』はセリエA20チームでワーストの4.5という評価だった。
『ガゼッタ』は「クバラツヘリアの代役を見つけるのは非常に難しい。ナポリはいくつかの方法を試した。最初の案はガルナチョ、次にアデイェミだったが、ドルトムントFWはこれを拒否した」とした。『TMW』は「ミランで余剰戦力となっていたノア・オカフォーがその代わりになるとは言えない。スイス代表のオカフォーには申し訳ないが、それは事実だ」とし、「アントニオ・コンテはもっと期待していたし、それにふさわしかった。ナポリがスクデットを逃すようなことがあれば、大きな後悔になりかねない」と記した。
ナポリはそのほかに、ダニーロ(ユヴェントス→フラメンゴ)やミラン・シュクリニアル(PSG→フェネルバフチェ)などセンターバックの獲得も逃した。移籍市場最終日にはフィオレンティーナからピエトロ・コムッツォを狙ったが、これも実現しなかった。レッチェからマンチェスター・ユナイテッドへ移籍したパトリック・ドルグにも興味を持っていたが見送った。
日程のアドバンテージがあるとはいえ、クバラツヘリアが抜けたことで、戦力ダウンは避けられないナポリ。ファンは心配が杞憂に終わることを願っているだろう。
2024/25冬の主な移籍
加入
- ノア・オカフォー(FW)←ミラン
- ルイス・アサ(MF)←レッチェ
- フィリップ・ビリング(MF)←ボーンマス
- シモーネ・スクフェ(GK)←カリアリ
放出
- クビチャ・クバラツヘリア(FW)→パリ・サンジェルマン
- ミカエル・フォロルンショ(MF)→フィオレンティーナ
- エリア・カプリーレ(GK)→カリアリ
- アレッシオ・ゼルビン(FW)→ヴェネツィア
2024/25シーズン後半戦のナポリはこうなる?
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