ミステリアスチームの今後は?
2022/23シーズンのセリエAで最も奇妙なチームといえるクレモネーゼ。第20節を終えて最下位に低迷しているが、これからの巻き返しはあるのだろうか。
クレモネーゼは昨季のセリエBで2位になり、自動昇格でセリエAにやってきた。ただ、セリエAの壁は厚く、20試合を戦っていまだ勝利なし。1年でセリエBに戻る可能性が高い。
その一方、コッパ・イタリアではラウンド16でカンピオナート首位のナポリを撃破。準々決勝ではローマを倒し、まさかのベスト4入りを果たしている。『Opta』によると、クラブ史上2度目のコッパ・イタリア準決勝進出。昇格組の4強入りは04/05シーズンのカリアリ以来だという。
●ナポリに続いてローマも餌食に。セリエA未勝利クレモネーゼが4強へ
カップ戦は、上位陣に油断やターンオーバーなどがあり、波乱が起きやすいものだというのは確かだが、それでもベスト4は驚きだ。
今季セリエAでのクレモネーゼは、第20節終了時点で得点数・失点数がともにワースト2位。現在の順位は妥当といえそうだ。それでも11月のミラン戦はクリーンシートで引き分けるなど、我慢ができることもある。リーグ最多タイの8つの引き分けを白星に変えていければ、かなり厳しい現状から抜け出す可能性はあるだろう。
監督交代から好調
クレモネーゼは1月14日にマッシミリアーノ・アルヴィーニ監督を解任し、後任にダヴィデ・バッラルディーニ監督を招へいした。新体制になって公式戦4試合を戦って2勝1分け1敗。2勝はコッパ・イタリアのもので、唯一の敗戦は相手がインテルだった。上り調子なのは明らかだ。
ただ、冬の移籍市場はイマイチ。2月1日付『ガゼッタ・デッロ・スポルト』の補強採点は5.5で、やや低めの評価だった。前線補強に動いていたもののうまくいかず。メルカート最終日にはミランからティエムエ・バカヨコを迎える話もあったが破談に終わった。結局やってきたのは以下の3人だけだ。
- アレックス・フェラーリ(←サンプドリア/レンタル)
- マルコ・ベナッシ(←フィオレンティーナ/レンタル)
- パブロ・ガルダマス(←ジェノア/レンタル)
インパクトに欠ける補強だが、フェラーリもベナッシもすでに試合に出ており、レギュラークラスと言える。今後のフィット次第では、救世主になる可能性も否定できない。
今後はタフ?
コッパ・イタリアでの勢いを早くカンピオナートにつなげたいクレモネーゼ。次節レッチェ戦はこの上なく重要になりそうだ。というのも、15位レッチェ戦の次は首位ナポリとの再戦。一度クレモネーゼ相手に失態を演じたナポリは気を引き締めてかかってくることが予想されるため、再び勝つことは至難の業だろう。そう考えるとコッパ・イタリアの勢いと監督交代ブーストがあるうちに結果を出さなければ取り返しのつかないことになってもおかしくない。
昨季もスロースタート
昨季のセリエBで最終的に2位になったクレモネーゼだが、最初から順調だったわけではない。第10節終了時点では10位。その後じわじわと順位を上げて、自動昇格圏の2位に初めて入ったのは第34節のことだった。
コッパ・イタリアを見る限り、昨年夏にやってきたダビド・オケレケとシリル・デセルスは適応してきた様子。残留圏となる17位スペツィアとの勝ち点差は10。早めに調子を上げることができれば、奇跡が起こるかもしれない。そのためにも、まずはレッチェ戦が重要になりそうだ。
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