ボローニャ戦で開幕のローマ
ローマは23日、セリエA開幕戦でボローニャと対戦する。ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督が、試合前日会見に臨んだ。
監督として600試合目
「今朝、それを目にしたが、そうらしいね。普段はあまり数字を気にするタイプではないが、この節目を迎えるには最高のシチュエーションだと思う。カンピオナート開幕戦であり、ローマでの新たな挑戦でもあり、満員のスタジアムでプレーできる。間違いなく特別なことだ。チームは意欲に満ちている。明日は我々の名刺代わりになる」
ベイリーの状況
「ベイリーの件は信じがたい。本当に残念だ。あれほどのケガを、説明しづらい状況で負ってしまった。映像も残っているが、非常に悔しいね」
「試合への即時的な影響という意味では、彼がどれだけ助けになったかは分からないが、たぶん戦力にはなっていたと思う。ただ、それ以上に今回のケガの重大さが響いている。日常的な動作の中で起きたものだからなおさらだ」
メルカートについて
「交渉がどのくらい続くか予想できない。もう終盤に入っていて、何が起きるか本当に読めない。とはいえ、私はボローニャ戦、つまり開幕戦のことだけを見ている」
もっと完成された状態で開幕を迎えたかったのでは?
「間違いなくそうだ。特に私のように新しく就任した監督なら、他のアイデアを持ち込もうとするものだからね。でも、今いる選手たちとやってきた中では良い仕事ができたと思う。彼らは1カ月半一緒に過ごしてくれたし、最初からいたメンバーとは多くのことを積み上げてこられた。新しく加わった選手たちはバラバラにやって来た。早く来た者もいれば、遅れて来た者もいたし、一時的に動きが止まった時期もあった。もちろん、我々全員が、準備期間を最大限に活かすためにも、完成されたスカッドでスタートしたいと思うものだ。でも、今となってはそれはどのクラブにとっても少し“夢物語”のようになってしまっている気がする」
アルテム・ドフビクについては?
「分からない。水晶玉を持っているわけではないから、この10日間で何が起こるかまでは見通せない。私としては、まずは明日の試合があるし、彼も他の招集された選手たちと同様にメンバーに入っている。私は常に前を見るタイプだから、明日は素晴らしい瞬間になると信じている。シーズンの始まりだからね。ドフビクには、他の招集メンバーたちと同じように、我々のサポーターの前で今季初めて戦うことに全力で集中してほしい」
「カルチョには“タイミング”というものがある。それは音楽と少し似ている。どの選手にも当てはまることだが、本当に質の高い選手というのは、その“タイミング”を正しく持っている。音楽で言えば、テンポ感のようなものだ。早すぎたり遅すぎたりすれば、音を外すリスクがある。それはプレーの中でも同じで、どんな局面でもそう。だが、みんなあの話をドフビクに結び付けてしまった。可哀想にね」
では、ドフビクのほうが「音が合っている」のか?それともファーガソンなのか
「私にとっては、どちらも素晴らしい“楽器”だよ。タイプは違うけれどね。今季のスタート時点から比べても、どちらも動きやフィジカルの面で成長していると思う」
ロレンツォ・ペッレグリーニの状況は?ニール・エル・アイナウイを一列前で使う可能性は?
「選択肢は限られている。その中でエル・アイナウイを前に出す形も候補の一つとしてある。ペッレグリーニについては、回復に向かっていて、もうすぐ復帰できそうな状態にある。私が来た時にはすでにケガをしていたので、一度もチームと一緒にトレーニングできていない」
「ただ、この質問がなぜいつも私に向けられるのかは正直よく分からない。選手本人やクラブに聞くべきではないかと思う。私の見た限りでは、この件はかなりはっきりしない状況にある。クラブ側が契約を延長するつもりがないのは明らかだし、彼自身も代表復帰や個人の目標に向けてプレーが必要なのは確か。それなのに、私がこの問題の代表者かのように扱われていて、どのインタビューでも話題にされる。もしかしたら議論を起こしたいのかもしれないが、私は争いごとを望んでいない」
「この状況は私が引き継いだもので、できる限り説明しようとしている。彼が適切な移籍先を見つければ、本人も出ていきたいと思っているように見えるし、クラブ側も同じ気持ちだろう。でも、納得できる形で解決するのは簡単ではない。だから今は膠着状態にある。私が何か新しいことを言っているわけではないし、“大発見”を語っているつもりもない。ただ、これが現実だ」