牙を剥く北アイルランドメディアの挑発。イタリア代表は「かつての栄光」をピッチで証明できるか

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イタリア代表は、26日に2026FIFAワールドカップ(W杯)・欧州予選プレーオフで北アイルランド代表と対戦する。

ベルガモでの一戦を前に、対戦相手である北アイルランドのメディアが容赦ない言葉を浴びせている。「恐怖、苛立ち、そして国家的笑いもの」——。かつて世界を席巻したカルチョの威厳は失われたと断じる彼らの主張は、果たして的を射ているのだろうか。

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「かつての輝きはない」地元メディアが指摘するイタリアの凋落

『ベルファスト・テレグラフ』は、現在のイタリア代表を取り巻く状況を冷徹に分析。これに『コッリエレ・デッロ・スポルト』などが反応した。

北アイルランドの有力紙は、90年代のセリエAがいかに世界の頂点に君臨していたかを回顧しつつ、現在の惨状を次のように記した。

「90年代、イタリアのカルチョは他の追随を許さなかった。ズボニミール・ボバン、デヤン・サビチェビッチ、ジネディーヌ・ジダン、ロナウドといった名手たちが揃い、当時のプレミアリーグをアマチュアリーグのように見せつけていた」

しかし、その黄金期は過去の遺物であると同紙は断じる。

2006FIFAワールドカップ(W杯)優勝以降、セリエAはプレミアリーグやラ・リーガ、ブンデスリーガに後塵を拝し、クラブシーンでも欧州の舞台からイタリア勢が消えている現状を指摘。「今シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)では準々決勝に1チームも残っておらず、インテルはプレーオフでノルウェーのボデ/グリムトに屈辱を味わわされた」と、クラブレベルでの衰退を強調している。

渦巻く「パニック」とスタジアム選択に透ける恐怖心

北アイルランド側が指摘するのは、戦力的な比較だけではない。イタリア国内に漂う「3大会連続のW杯予選敗退」という目に見えない恐怖心だ。

「ジャンルイジ・ドンナルンマ、アレッサンドロ・バストーニ、ニコロ・バレッラといったワールドクラスを擁しながらも、イタリア国内には惨劇への予感と、再び屈辱を味わうことへの深い恐怖が漂っている」

同紙は、試合会場にベルガモが選ばれたことさえも、その恐怖の表れだと分析する。

ミラノのサン・シーロやローマのオリンピコといった巨大スタジアムを避け、2万4000人収容のコンパクトな会場を選んだのは、空席を減らし、アウェーサポーターの影響力を抑えようとする守備的な姿勢の表れだというのだ。

「もし北アイルランドが後半まで0-0で持ちこたえることができれば、スタジアムの緊張感は耐え難いものになるだろう。このプレーオフはアッズーリにとって、とどめを刺される場になるか、あるいは再生の始まりになるかのどちらかだ」

ガットゥーゾの「神経質」という言葉の真意

また、ベルファストのメディアは、ジェンナーロ・ガットゥーゾ監督の会見での発言にも敏感に反応している。指揮官が口にした「緊張感」という言葉を、チームの動揺として指摘した。

ガットゥーゾ監督は、単に「この状況で平然としていられる者は、血が通っていない人間だけだ」と、大一番を前にした健全な緊張感を説いただけに過ぎない。

一方の北アイルランドは、ダニエル・バラードやコナー・ブラッドリーといった主力数名を欠く苦しい布陣ながら、「失うものは何もない」という軽やかな精神状態でイタリアに乗り込んでくる。マイケル・オニール監督率いる若きチームにとって、この一戦は「歴史を書き換えるチャンス」に他ならない。

答えはピッチの上にだけ

元リーズのスチュアート・ダラスは、英『BBC』の取材に対し「イタリアはかつてほど強くない。プレッシャーはすべて向こうにある」と語った。

イタリア代表に求められるのは、言葉による反論ではなく、ピッチ上でのパフォーマンス。3月31日に予定されるボスニア・ヘルツェゴビナ、あるいはウェールズとの決勝へ駒を進めるために、余計な悲劇のシナリオは必要ない。

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