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ディマルコ高速クロスにフラッテージが胸ゴール! イタリア代表、フランス代表戦に続き2連勝。「成熟度の勝利」とスパレッティ手応え

選手採点と試合後のコメントも

9日に行われた2024/25 UEFAネーションズリーグのリーグAグループ2第2節、イスラエル代表対イタリア代表は、アウェーのイタリア代表が2-1で勝利を収めた。フランス代表戦に続く連勝で、アッズーリは見事なスタートを切った。

試合内容

ルチアーノ・スパレッティ監督は、フランス代表戦と同じ3−5−1−1を採用。最前線にモイーズ・ケーン、その下をジャコモ・ラスパドーリが動く形で、両ウイングが高い位置を取り、後方からビルドアップという、選手たちの経験に基づく戦術で臨んだ。

序盤はイスラエルがボールを持つ時間が長かったものの、イタリアは守備のブロックの中に入らせず、ピンチはほとんどなかった。

すると38分、ケーンの落としからラスパドーリが左へ展開すると、フェデリコ・ディマルコにパスが通った。インテル左サイドの高速クロスにダヴィデ・フラッテージが胸で合わせてゴール右に決めて先制点を奪う。

後半もフラッテージは積極的に攻撃参加を繰り返し、追加点の機会をうかがっていく。ジャンルイジ・ドンナルンマの好守もあって無失点を維持すると、62分にはフラッテージのボール奪取からショートカウンターを仕掛けた。ラスパドーリのシュートはGKに止められたが、こぼれ球をケーンが押し込んで2−0とする。

終了間際の90分にアブ・ファニに1点を返され、無失点は逃したものの、勝ち点は落とさず、アッズーリは9月の2試合で勝ち点6を稼いだ

●6日フランス代表戦の詳細はこちら 

イタリア代表のスタメン

イタリア代表、イスラエル代表戦の先発フォーメーション

試合後コメント

ルチアーノ・スパレッティ(イタリア代表監督)

「若いチームだが、とても成熟した姿を見せた。物事が思うように進まなくてもイライラせず、多くのチャンスをつくり出した。注目すべきは、この若い選手たちの成熟度であり、前半の平均年齢は本当に低かったね」

フラッテージがまた決めた。もっとケーンを使っても良かった?

「フラッテージは、目立たない場面でも重要な働きをしており、常にチームが優位に立てるよう助けている。彼は前線への飛び出しが得意で、いつも適切な場所にいる。彼は我々にとって非常に重要な選手だ。確かに、ケーンにはあまりボールが入らなかったね。中盤に多くの選手がいる状況では、彼のスピードを生かすためにもっと深い位置にパスを送るべきだった。しかし、後半は試合が大きく変わり、我々はとても良いプレーをした。相手が攻撃的にならざるを得なくなり、我々は彼らの中盤で自分たちの質を発揮できた。勝因はチームの成熟度であり、これは我々にとって大きなメッセージだ」

この8日間で何を得たのか

「全てが非常に前向きな考察になる。今回の選考は非常に慎重に考えたもので、夏の間ずっとそのことだけを考えていた。チームを若返らせたかったが、期待通りの反応があった。いくつか変更を加えた結果、チームは私が期待していた質を示し、2つの良い試合を行った。今後は初期のアイディアを強化し、残してきた2、3人のほかにも、グループに加わる選手がいるかもしれない。注意を払う必要がある」

フェデリコ・キエーザをどうこの3−5−2に組み込むのか

「キエーザはセカンドトップとして起用できるが、サイドに自由に行ける役割を持たせたい。この3-5-2は、必ずしも2人の中央ストライカーでなくても、1人の中央ストライカーとサイドのストライカーの形も可能だ」

このチームの改善点は?

「今夜明らかになったのは、狭いスペースでのプレーにもっと向上させる必要があるということだ。もう少し質が必要だが、これまでの2試合で見られたように、守備のバランスを失うことは避けたい。この3バックのシステムはそのように機能しているが、もちろん、フィールドに立つ選手の質にも依存している」(試合後の会見)

アレッサンドロ・ボンジョルノ

「(3バックは)間違いない良い感じだよ。多くの選手が3バックでプレーしている。でも、日々の監督とのトレーニングも同じくらい重要で、そこで僕たちは少しずつ成長している。チーム全員が満足しているよ」

「フランス戦みたいな厳しい試合の後だし、リスクがあることは分かっていた。それに、ちょっと疲れが残っていたね。でも、うまくまとまって、必要な時に攻撃できた。そういう意味でも、僕たちは成長してると思う」

「(スパレッティ監督は変わったのか)彼自身もちょっと変わったけど、一番変わったのはチーム全体のメンタリティだ。今は全員が一つになってプレーしてるし、みんながつながってる。このスピリットが、再スタートのために必要なものだね」(『TMW』)

アレッサンドロ・バストーニ

「フランス代表戦の勝利から継続することが大事だった。それが僕たちに大きな士気を与えて、強いチームだと感じさせてくれた。この調子で進んでいこう。EUROでの悪い結果を忘れて前に進みたいんだ」

「僕はレオナルド・ボヌッチ、ジョルジョ・キエッリーニという2人の偉大な選手の後ろで経験を積んできたんだ。彼らが僕に教えてくれたことを、若い選手たちに伝えようとしているよ」

「EUROは僕たちにとって冷水を浴びせられたようなもので、色々なことに気づかされた。メンタル面で大きなミスを犯していた。僕たちはその責任を背負いつつ、全てを忘れて再出発したいんだ」(『Rai』)

モイーズ・ケーン

「チームの手助けをするために戻ってきた。いつでも準備はできていたよ。昨季ははたくさんのケガもあって簡単じゃなかった」

「(今季は重要?)もちろん。でもピッチで証明するよ。ピッチで自分を表現するのが好きなんだ。フィオレンティーナでは良い感じで迎え入れてもらったし、監督も僕に期待してくれている。スパレッティも今日の試合で再びチャンスをくれた。彼の信頼に応えることが僕にとって大事だった」

「(スパレッティの要求は?)試合に大きな影響を与えること、ボールを保持すること、そして適切なアグレッシブさで入ることだった。僕たちは素晴らしく特別なグループだし、戦うことが重要だった。勝つこと、そしてカウンターを防ぐためにボールをキープすることが大事だった。僕たちは素晴らしい仕事をしたと思う」

「(ジャンルイジ・ブッフォンに言われたことは?)ジジの存在はとても大きい。彼のようなカンピオーネのアドバイスはしっかり聞くべきだね。僕がユヴェントスで最初の一歩を踏み出したときから、彼は僕のことを知っているし、色んな面で彼の言葉に耳を傾けているよ」(『Rai』)

イタリア代表選手採点(『TMW』)

ジャンルイジ・ドンナルンマ

  • 採点: 6.5 – 後半開始直後にイスラエルが作り出したいくつかのチャンスに対して、良く反応をした。64分には素晴らしいセーブで防いだが、アブ・ファニの終了間際のゴールには対処できなかった。

フェデリコ・ガッティ

  • 採点: 6 – 直近のディ・ロレンツォのプレーに比べると、大きなミスはなかった。対応が常に正確ではなかったものの、荒々しい守備で相手の攻撃を何とか抑えた。73分に軽率なプレーでイエローカードを受けた点は反省材料。

アレッサンドロ・ボンジョルノ

  • 採点: 6 – 中央のディフェンスを務めたが、時折左サイドに流れることもあった。イスラエルが連係プレーを仕掛けると、対応に苦しむ場面もあった。

アレッサンドロ・バストーニ

  • 採点: 6.5 – スパレッティ監督から連続で先発起用され、好パフォーマンスを披露。左サイドに移動し、ディマルコと連係して数的優位を作り出す場面が多かった。

ラウル・ベッラノーヴァ

  • 採点: 6 – スパレッティ監督から待望のチャンスをもらったが、試合中に頻繁に監督から指示が飛び、やや不安定なプレーに。監督の相性はまだ課題がある。
(→63分)アンドレア・カンビアーゾ
  • 採点: 6 – 試合終盤の30分間、守備面でしっかりと貢献した。

ダヴィデ・フラッテージ

  • 採点: 8 – スパレッティ監督のもとで15試合で6ゴールを決め、得点力の高さが改めて証明された。予想外の胸ゴールで試合の均衡を破り、その後もボール奪取から2点目の起点を作った。

サムエレ・リッチ

  • 採点: 6.5 – 中盤での堂々としたプレーを見せ、イタリアがカウンターを狙う際には常にボールを求めていた。
(→86分)マッティア・ザッカーニ
  • 採点なし

サンドロ・トナーリ

  • 採点: 6.5 – 長期離脱から復帰したばかりだが、72時間で2試合という厳しいスケジュールで全力を尽くした。前半は落ち着いたプレーだったが、後半には一段階上のパフォーマンスを見せた。

フェデリコ・ディマルコ

  • 採点: 7 – パルク・デ・プランスでのゴールに続き、今回はフラッテージへのアシストで存在感を発揮。スパレッティ監督が彼を外さなかったのも納得の内容だった。
(→71分)デスティニー・ウドジエ
  • 採点: 6 – 守備に専念した。

ジャコモ・ラスパドーリ

  • 採点: 6.5 – セカンドトップとして、またトレクアルティスタとして柔軟にプレーし、相手に的を絞らせなかった。前の試合ほど決定的なプレーはなかったものの、2ゴールに絡む重要な役割を果たした。
(→63分)マルコ・ブレシャニーニ
  • 採点: 6 – 試合にすぐに入り、積極的に動いた。

モイーズ・ケーン

  • 採点: 7 – 先制点のシーンは彼の見事なボールキープから生まれた。冷静に待ち、正確なプレーで63分に追加点を決めた。
(→86分)マテオ・レテギ
  • 採点なし

ルチアーノ・スパレッティ監督

  • 採点: 7 – 自らの誤りを認め、修正した結果、新生イタリアを見事に作り上げた。EUROでの失敗を払拭するには十分なスタートを切ったと言える。

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