アトレティコ・マドリーとローマは共通点が多い?
マリオ・エルモソは、結局イタリアにこないものと思われていたが、最終的にローマに加入した。『TMW』がその舞台裏を伝えている。
アトレティコ・マドリーとの契約が満了してフリーとなったエルモソには、多くのイタリアのクラブがラブコールを送っていた。ローマのほかにも、インテル、ユヴェントス、ミラン、ボローニャ、アタランタ、特にナポリが強い関心を示していたとされている。
特にナポリの関心は強く、早くから獲得を希望していた様子。年俸400万ユーロの4年契約を打診していたという。ただ、選手側の希望は年俸500万ユーロの3年契約で、さらに1年の契約延長オプションと条件を求めていた。さらに、ナポリがヨーロッパカップ戦の出場権を持っていないことも不利に働いたのではないかとみられている。
一方のローマは、移籍市場終盤で獲得に迫っていたケビン・ダンソとティアゴ・ジャロが立て続けにメディカルチェックをパスできず、急きょエルモソ獲得に動いた。
ここで気になるのは、エルモソの給料だろう。エルモソの年俸は、『カルチョ・エ・フィナンツァ』によると350万ユーロ。同じタイミングでトルコのガラタサライが年俸450万ユーロのオファーを出していたが、セリエAでプレーする機会を重視し、ローマを選んだとのことだ。
サラリーだけを考えると、エルモソはなぜナポリではなくローマを選んだのか気になるところだが、ローマ入団会見で次のように語った。
「この選択の背後には、ホントに多くのことがあった。ここは偉大なクラブで、素晴らしい歴史がある。アトレティコと似たファンのサポートがあり、素晴らしい街の中にある大きな家族のようだね。家族にとっても、スポーツの観点からも、シンプルな生活の変化だと思う。僕たちはラテン系で、血は同じだね。試合の生き方やファンの応援の仕方もすごく似ている」
真相は謎に包まれたところが多いが、ファンの情熱やタイミング以外に、スペインの首都からイタリアの首都への移籍という点も、エルモソの決断に一役買ったのかもしれない。