フランチェスコ・トッティが17日、ローマのディレクターを辞任した。
イタリア・オリンピック委員会(CONI)で会見を開いたレジェンドは、およそ90分、報道陣の質問にていねいに答えている。
まずはローマを去る理由について。トッティは、「テクニカルエリアでオペレーションをする機会が全くなかった」と説明。「お金を求めたことはない。私は自分がテクニカルディレクターを務める力があると思っているが、彼らは監督を決め、スポーツディレクターを私なしで決めた。彼らは2日前にロンドンに私を呼んだ。全てが決まったあとのことだ。だから私は行かなかった」と語り、クラブの意思決定に加われなかったことを決断の理由とした。
フランコ・バルディーニとの関係については「これまで一切ないし、これからもない。だから、どちらかが出ていかなければいけなかった」とトッティはきっぱり話している。
新監督選びから外れたことは、トッティにとって大きなことだった。「私が唯一話した候補は(アントニオ・)コンテだ。ガスペリーニ、ガットゥーゾ、ミハイロビッチ…いろいろな名前が出たが、全部ウソだ。私は動いていない」。
グイド・フィエンガCEOについては「唯一私を推してくれた人物でありがたく思っている。フィエンガと一緒に唯一コンタクトを取ったのが(前監督のクラウディオ・)ラニエリだ。ラニエリは我々のためにベストを尽くしてくれた真の男で感謝している」と述べた。
MFダニエレ・デ・ロッシに対する扱いが不適切だったと語るトッティは、「多くの約束をしたが、実現したのはわずかだ。一人のティフォーゾとして私には夢がある。勝利のために争いたい。残念ながら、そこには経済的な問題がある。そのために主力を手放さなければいけないこともある。ただ、みんなには真実を言うべきだ。それがたとえ厳しいことであってもね」と、現体制が誠実ではないと指摘した。
30年過ごしたローマを離れるトッティ。再始動は遠くないかもしれない。「1週間で多くのオファーをもらった。イタリアのクラブからね。ユーヴェ? 大げさにしちゃいけない。1カ月じっくり考えて、何が自分のハッピーなのかを見つけるよ。ただ、次のシーズンはデ・ロッシと一緒にクルヴァ・スッドに行けるかもね」と語っている。
ディレクターとしての仕事ができなかったことへの苛立ちを吐露したトッティだが、「もうトッティ派もパロッタ派もバルディーニ派もない。目標はローマであるべき」と強調。ローマに対する愛情は変わらないことを繰り返し述べた。