監督がかわっても課題は同じ?
ファビオ・カペッロが26日の『ガゼッタ・デッロ・スポルト』で、セリエA開幕戦を振り返った。その中でクレモネーゼに敗れたミランを酷評している。
マッシミリアーノ・アッレグリに監督がかわり、メンバーも大きく入れ替わったミラン。新シーズンへの期待は高まっていたが、開幕戦は昇格組相手に敗戦というまさかの結果だった。
妻とともに試合を観ていたというカペッロは、次のように話している。
「ある時点で、妻に言ったんだ。『これは昨季のチームだ』ってね。前のシーズンにあった問題がすべて表に出ていた。リズムの遅さ、ボールを失った時のポジショニングの悪さ、そして一番重要なのは、個々の選手のキャラクターの欠如だ」
アッレグリ監督は試合後、しきりに危険察知力という言葉を口にした。カペッロはその言葉の意味をかみ砕いている。
「アッレグリが言う“危険を察知する力の欠如”という指摘は正しい。ただ、それらはすべて、姿勢とポジショニングに起因している」
「ミランがボールを失うと、常にバランスが崩れていて、相手はスペースとタイミングを活かせる。なぜなら、相手は4〜5人が完全にフリーでカウンターを仕掛けられるからだ。例えばロフタス=チークは戻るのに苦労しているし、フォファナは前に出過ぎている。コッパ・イタリアのバーリ戦でも、その兆候はすでに見られていた」
そこを修正できるかどうかが、アッレグリ監督の手腕ということになる。
「マックスは必ずそこに取り組むだろう。戦術面ではこれが一番明白な欠点だからだ。それに加えて、個々の問題もある。ミランの選手たちは、ストライカーの存在を“感じて”マークするのではなく、ただボールばかりを見ている。アッレグリは多くの点を修正しなければならないが、それには選手たちの協力が必要だ。土曜の夜には、何人かが“軽くジョギングしながら”戻っていて、本気さが足りなかったように見えた」
「反対の例を挙げよう。ナポリでは、11人全員がボールを失った瞬間にすぐに奪い返す態勢に入るか、少なくとも素早くポジションに戻ろうとするよ」