「パオロ・マルディーニの支えとビジョン、リーダーシップに感謝」
ミランは10日、テオ・エルナンデスのアル・ヒラル移籍を正式に発表した。テオ・エルナンデスは自身のSNSでミランに感謝のメッセージを綴っているが、の一方でクラブへの批判がにじんでいるとも受け取れる内容が話題を呼んでいる。
テオ・エルナンデスのメッセージ
このクラブで過ごした6年を経て、ついに別れの時が来た。
僕がミランに来たのは2019年だった。夢と情熱、そして歴史あるユニフォームを着る興奮を胸にやって来た。いま僕は、セリエA優勝やスーペルコッパ・イタリアーナの勝利といった忘れられない瞬間、そして何より素晴らしい仲間たちと共有したロッカールームの記憶と共に、クラブを離れる。
仲間たちに心から感謝している。僕を信じてくれたすべての監督たち、そして特にパオロ・マルディーニには、彼の支えとビジョン、リーダーシップに感謝の気持ちでいっぱいだ。
そして、ロッソネーリのサポーターのみんな、本当にありがとう。良い時も悪い時も、いつもそばにいてくれた。みんなの応援を感じることができたのは、僕にとって何ものにも代えがたい特権で、決して忘れることはない。ずっと心の中にある。
この決断は簡単ではなかった。僕はいつだって自分がどこにいたいか分かっていたし、ミランは常に僕の優先だった。でも、残念ながら、すべてが一人の意思だけで決まるものではない。クラブが進んでいる方向や最近のいくつかの決定は、僕がここに来た時に感じた価値観や野心とはかけ離れていた。だからこそ、ひとつの章を終え、新たな、でも僕にとって同じくらい大切な章を始める時だと思う。
僕は胸を張ってミランを去る。常に全力を尽くし、このクラブのためにすべてを懸けてきたし、ティフォージと同じ夢を追いかけてきたから。心は満たされている。そして、ミランが近いうちに再び本来あるべき場所に戻れることを心から願っている。ミラノは、これからもずっと僕の一部だ。
意味深な「特にパオロ・マルディーニ」
別れの手紙として大きな問題はないが、唯一挙げた個人名がパオロ・マルディーニだったことは一部で驚きとなっている。
もちろん、マルディーニの偉大さを強調することを非難するミラニスタはいない。個人的な親交があったことも知られている。とはいえ、マルディーニは現フロントがクビを切った人物とも言えるだけに、これがテオ・エルナンデスのミラン首脳陣に対する“一刺し”ではないかという声がある。
マルディーニはテオ・エルナンデスのメッセージを受け、「偉大なテオ、君が恋しくなるよ。大好きだ」とリアクションした。