結局主導権はフルラーニなのか
『ガゼッタ・デッロ・スポルト』などイタリア複数メディアは20日、ミランの新スポーツディレクターがイグリ・ターレに決まる見通しになったこと報じた。
これはミラン再建の一歩となるのだろうか。『MilanNews』は、ターレの手腕を評価しつつ、困難な道になることを予想している。
同メディアは、まず、小見出しに「手遅れ」と付けた。「2023年6月からフリーのターレをいまになって迎えるのは、“代用品”的な印象もある。そもそもクラブが注目していたパラティチやダミーコはそもそも実現不可能というのは分かっていたことであり、こうして貴重な時間を無駄にしてきた」と、冒頭から否定的な論調で始まっている。
そして「サッカー界には暗黙のルールがあり、スポーツディレクターは1月からチーム作りを始めているべきとされる。優れたスポーツディレクターであれば、2年後に獲得する選手のことまでイメージしている。もちろん、それは監督の戦術に合致することを前提としてのものだ」とし、シーズン終了の段階で就任を決めていたのでは遅いと主張した。
スポーツディレクターの設置によって、ミランが本当に変われるのか――。これについては疑問の声も少なくない。
『MilanNews』は、ジョルジョ・フルラーニCEOの発言、「メルカートを動かすのはクラブ」に注目。この言葉には、最終的な決定権がターレではなくフルラーニにあることを示す含みがあるとし、ターレの挑戦が容易ではないことを指摘した。