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セルジーニョ、ミラノダービーの6−0大勝や息子との別れを語る

ザッケローニやアンチェロッティの指導を受けた元ミランDF

かつてミランで活躍したセルジーニョが『ラジオセリエA』のインタビューで様々なテーマに触れた。

1999年から2008年までミランでプレーしたセルジーニョは、主に左サイドバックとして活躍。ミランでセリエA優勝1回、UEFAチャンピオンズリーグ優勝2回、コッパ・イタリア優勝1回など、多くのタイトルに貢献した。

その彼が、リーグ公式メディアで次のように語った。

ミラノダービーが近づいている

「ダービーの緊張感をよく覚えている。ミラン対インテルの話になると、新聞は2週間前から取り上げ始めていた。試合に向けて独特の雰囲気がつくられていたんだ。ガッリアーニやブライダがよくこう言っていたのを覚えてるよ。『カンピオナートではうまくいってなくても、ダービーは絶対に負けられない』ってね」

「あり得ないくらいのプレッシャーだった。もし他のことがうまくいってなくても、ダービーに勝てば世界王者になったような気分になれた。僕らブラジル人にとってはもっと穏やかなもので、普通の試合の一つという感覚だった。僕らには文化的に、人生をもっと落ち着いて受け止める傾向がある。緊張感を持ち込みすぎると、逆にエネルギーや集中力を奪ってしまうからね」

2001年のミラノダービーで6−0で大勝

「ちょっと変な試合だった。というのも、僕たちが圧倒的に強かったわけではなかったんだ。その時期はクラブの内部もごたごたしていて、かなりデリケートな時期だった。覚えているのは、テリムが解任されて、チェーザレ・マルディーニが最後の8試合を指揮していたこと。運良く相手がインテルで、あの素晴らしい結果を出せた」

「ああいう夜や試合は、すべてがうまく噛み合うんだ。僕たちは自分たちのプレーをして、チャンスがあればゴールを決める、それだけだった。特別に強いチームだったわけじゃない。僕たちには運があり、相手にはなかった。神様に感謝しているよ。あの偉大な夜、そしてミランとインテルの歴史に残る、偉大な結果の一部になれたことを誇りに思っている」

2001年のミラノダービー

1998〜2001年の監督はアルベルト・ザッケローニ

「ザッケローニは非常に戦術的な監督だった。僕がイタリアに来て1年目か2年目で彼に出会えていたら良かったんだけど、残念ながらそうはならなかった。彼とは最初、たくさん問題を抱えたよ。彼が求めていた戦術的なことが理解できなかったんだ。僕はテクニックのことしか考えていなかった。でも、彼からは本当にたくさんのことを教わった」

カルロ・アンチェロッティの指導も受けた

「カルロは、ザッケローニのように戦術面に重点を置くタイプではなかったけど、彼は驚くほどの洞察力を持っていた。世界でもあんな風に試合を見られる監督はほんのわずかしかいない。でも、それだけじゃない。カルロの大きな違いは、驚くほど人間的なマネジメントができること。彼はまるで心理学者のように、チーム全体をうまくまとめて、みんなを気分良くさせることができる。それは監督として本当に大きな財産だよ。彼はサッカーを深く理解している人で、僕にとってだけじゃなく、世界のサッカー界にとっても非常に大きな存在だった」

息子ジエゴの死

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「人生には、時々こういう出来事が起こる。でも、こういうことに備えている人なんて、ほとんどいない。子どもを失うというのは、本当に悲惨なことだ」

「自分たちは常に神を信じている。人生っていうのは、今生きているこの瞬間だけじゃない。この後にある“永遠の命”を信じている。そこには痛みも、毎日の悩みもない。誰だって問題を抱えてるけど、そんな中で自分に慰めをくれるのは神だけだ。自分を立たせて、歩かせてくれるのも神だけ。神なしじゃ無理だってはっきり言える。だって、自分たちが毎日向き合ってるこの痛みは、人間が経験する中でも最も強いものだからね。こんな喪失と共に生きるのは、本当に大変なことだ」

クルヴァ、クラブ、仲間たちの支え

「クルヴァだけじゃない。ミランも、元チームメートも、自分を支えてくれた。こんなことは想像もできなかったし、本当に自然の流れに逆らった出来事だった。でも、苦しい時に一人じゃないってわかると、人生の見え方がまるで変わるものだね。支えがあるから、毎日立ち上がることができる」

「人間の目で人生を見ることが多いけど、それを少し脇に置いて、霊的な目で見ると、答えがやってくるんだ。それが、自分が伝えたかったメッセージだよ。一生消えない傷になる。この話をするなんて、少し前までは無理だった。でも今では、少しずつ向き合える強さを持てるようになってきた。これは自分の人生の中の一つの出来事で、一緒に過ごした中での良い思い出を大切にしていきたいと思っているよ」

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