セルジオ・コンセイソンの3-4-3はホンモノか
ミランは3バックでシーズンを立て直せるだろうか。これからの2戦は、今後を占う上で重要なゲームになりそうだ。
ミランはカイル・ウォーカー離脱の影響もあり、11日のウディネーゼ戦で3-4-3のシステムを試した。セルジオ・コンセイソン監督によると、時間が取れるタイミングで練習でテストしてきたシステムだったとのことだが、これが見事に機能し、今季のベストパフォーマンスと言っても過言ではない内容でウディネーゼに4-0に大勝した。
20日のアタランタ戦では、再び3バックで臨むものとみられている。さらに、ミッドウィークにはコッパ・イタリア準決勝セカンドレグのインテル戦が控えている状況だ。
アタランタとインテルと言えば、セリエAで屈指の3バックの使い手であり、ミランは自分たちの3バックの可能性を試すこの上ない機会かもしれない。
「監督の考えなら貫くべき」
かつてキエーヴォやエラス・ヴェローナ、パルマなどセリエAのクラブを率いたアルベルト・マレザーニは『MilanNews』で「私は自分のサッカー観があり、それを変えない。選手に資質があるなら一度の敗戦で諦めてはいけない」としつつ、「ただ、自分のアイディアならば貫くべき」と述べ、次のように続けた。
「テオ・エルナンデスはこのシステムにぴったりだ。私もサイドの選手に守備も攻撃も求めたが、特に攻撃面で良い働きを望んだ。外からみていて、彼の最適なポジションにみえる」
「監督はどんなシステムでも指導できるべきだというのが持論だ。キエーヴォは3−4−3だったが、それは選手の適正に合っていたからだ。フィオレンティーナもそうだね。だから私が選ばれたというのもあるだろう」
「パルマのときは少し違った。あのときはベロンという暴れ馬のような選手がいたからね。かなり自由に動いて、マークが困難な選手だった。その意味で、いまのミランではラインデルスに似ているところがあると思う」
次期監督の理想像はコンテ?
『MilanNews』は、アタランタ戦とインテル戦の出来が、次期監督選びにも影響を与えるのではないかと予想している。
ミランが3バックで自信を深めるようならば、新監督は3バックのスペシャリストが有力候補になるかもしれない。
実際、アタランタのジャン・ピエロ・ガスペリーニ、ナポリのアントニオ・コンテが夏にフリーとなる可能性が高まっており、招へいのチャンスはある。
同メディアは「最終的な評価はこれからだが、一つ確かなことは、ミランが次に迎えるべきは、クラブの空気を一新できる、野心があり、結果のみを追求する意思を持った人物であるべきだということだ」とし、そこに「3バックの使い手という条件を加えると、理想像はアントニオ・コンテということになる」と結論づけた。