パウロ・フォンセカの教訓をいかせるか
ミランはノア・オカフォーの移籍が破談となり、これによりティフォージの幹部への不信感が一段と強まっている。『MilanNews』が16日に伝えた。
オカフォーはライプツィヒへの移籍が合意していたが、メディカルチェックをパスできず、破談に終わった。ただ、ライプツィヒが取引を中止した理由はメディカルチェックだけではないとミラン側は確信しており、「デタラメの口実」で破談にさせられたとみているという。
それにも関わらず、ミランはUEFAやFIFA、選手会を通じた抗議や第3者機関の医療評価の依頼を行っておらず、対応の甘さを指摘されている。クラブが正式に行動を起こさない限り、ティフォージの不信感が払拭されることはないだろう。
沈黙は金…?
ミランの首脳陣は、パウロ・フォンセカ前監督時代からメディア対応をほとんど行っていない。この沈黙が誤解や不信感を助長し、SNS上での批判やクラブ全体のネガティブな雰囲気を引き起こしていると指摘されている。クラブのリーダーシップが表に出ることを避けている現状では、こうした問題が再発する可能性もある。
セルジオ・コンセイソン監督体制でも、早速この問題が見え隠れしている。コモ戦の前に『DAZNイタリア』のインタビューに応じた際、セルジオ・コンセイソン監督は苛立ちを露わにしていた。
ミラン指揮官は試合後にその態度を謝罪したが、「申し訳ない。私は13年間で一度も試合前にインタビューを受けたことがなかった。チーム内でたくさん話すべきことがあり、私にとってはすでに試合中だった」とコメント。
試合前のインタビューは、中継側がある程度希望を出すが、必ずしも監督が応じる必要はない。指揮官が試合に備えてナーバスになっているのであれば、ディレクターが前面に出ても良かったのではないか。
イライラするコンセイソン
フォンセカの教訓を活かせるか
セルジオ・コンセイソン監督の真面目で頑固な性格は、周知の事実だ。こうした性格の指揮官に対し、首脳陣が事前にメディア対応の役割分担を明確にし、十分にコミュニケーションを取っていたならば、トラブルを未然に防げた可能性もある。
パウロ・フォンセカ監督時代の失敗から学び、首脳陣と指揮官の信頼関係を構築することができるのか――ミランにとって、今後の成長を左右する重要なポイントになるかもしれない。