イタリアの難しさを語るミラン指揮官
ミランは6日のセリエA第15節でアタランタと対戦する。パウロ・フォンセカ監督の前日会見の様子を『MilanNews』が伝えた。
アタランタは強敵だが、ミランにとっては絶好のタイミングでは?
「そうかな…? アタランタと対戦するのに良いタイミングなんてものはないと思うけど(笑)。でも、チームは成長していて、自信はある。アタランタ戦は常に難しい。ここ8試合で8勝、それも26得点で失点はたったの4だ。難しい試合になるが、自信を持って臨む」
いまのミランは以前に比べて焦りがない
「その通りだと思う。守備のやり方にチームが信頼を持ち、安定を感じているからだろう。3、4試合前は守備に不安があったが、いまは解消された。それが攻撃にもつながっている」
アタランタ戦は特殊。特に外国人監督にとっては
「マンマークでここまでプレーするチームは、しばらく見られなかった。サッカーも人生と同じで、巡り巡るものだ。ガスペリーニはこのスタイルを切り開いたパイオニアだよ。今ではヨーロッパ中の誰もが、アタランタのようなチームと戦うのが難しいことを認識している。アタランタのモデルを追うチームが増えているんだ。先日、ドイツの記事を読んでいたら、バイエルンやシュトゥットガルトも同じようなプレースタイルを取り入れていると書かれていた。ガスペリーニとアタランタのアイディアを追っている。彼らのプレースタイルは、国際的な基準になっているということだろう」
自分のことはモダンで革新的な監督だと感じているか
「自分について話すのは好きじゃない。私について話すのはあなたたちだね。言えることは、イタリアで非常に快適だということだ。外国人監督にとってここは非常に刺激的だ。イタリアは違う視点を提供してくれる。セリエAは、明らかに私にとって新しい。最近、スタッフと話していて、『ここに来て初めて、この違いを理解できる』と話したよ。イタリアのチームと毎週対戦するのがどれほど難しいか、他の国では想像できない。勝つのは非常に難しい」
具体的に難しいところは?
「チームごとに守備の仕方が違うんだ。マンマークをしてくるチームと対戦するのは、ゾーンのチームと対戦するより確実に難しい。そしてフィジカル面や守備のアプローチの仕方もそうだ。イタリアではスペースを見つけるのが簡単じゃない。イングランドの方が強度は高いかもしれないけど、ここでは別の難しさがある」
アタランタ戦は戦術的に難しいのか。右サイドは?
「明日はムサを使う。良い準備ができた。この試合は戦術的なものになるはずだね。アタランタのプレースタイルは非常に説明が簡単で、これをやって、あれをやって、こうする、とハッキリしている。だが、それを止めるのが難しい」
ペップ・グアルディオラは、アタランタ戦が「歯医者にいくようなもの」と言っていた
「完全に理解できるよ。本当の意味での献身と努力、そして試合に臨む姿勢が求められる。ペップは年に1回歯医者に行くから、たぶんそう言ったんだろう(笑)。でも、私はここ(イタリア)で毎週歯医者に行っているような気持ちだ。エンポリだって、質は違えど、スタイルは同じだ」
姿勢といえば、ラファエル・レオンが向上している。彼のモチベーションコントロールを理解したのか
「それは現実であって、印象ではないと思う。ラファはまだ成長の余地がある。ここ数試合では良いプレーをしているし、守備面での姿勢も良い。ただ、完全に満足しているかと言われればそうではない。彼にはもっとできる能力がある。ラファの頭の中には、さらに良くしようという意識を持ってほしい。彼は5ゴールを挙げているけど、20ゴールを目指さなければいけない。能力があるなら、自分に多くを要求するべきだ。常に向上心を持つべきだ。彼は正しい道にいるけど、今ここで止まってはいけないね」
負傷者たちのコンディションは?
「ベナセルは少しイメチェンしたね(笑)。フィジカル的には良好で、彼に会えたのは本当にうれしかった。チーム練習を始める前の最終段階にいると思う。ロフタスもスポルティエッロも順調だ」