大一番で生き残りを懸けるミラン
ミランは23日のセリエA第13節でユヴェントスと対戦する。パウロ・フォンセカ監督が試合前日会見に臨んだ。『MilanNews』がその内容を伝えている。
ユヴェントスはドゥシャン・ブラホビッチが不在
「ユヴェントスには所属する選手は、それだけの力がある。ウェアが出場するかは分からないが、彼とは一緒に働いたことがあるからよく知っているよ。彼らが異なる意図を持って試合に臨む可能性はある。ウェアは非常に速く、スペースの深部を狙うプレースタイルで、ブラホビッチとは違う。ウェアの裏への動きに注意を払う必要があるが、彼はポストプレーをあまりしてこないかもしれない。チームの意図が少し変わる可能性がある」
先日ヤニック・シナーと一緒だった。どのようなところが気に入ったのか。彼のような選手からチームに反映させたいと思った要素はあったか
「シナーみたいなミラニスタを応援できてうれしかった。彼には多くの素晴らしい点があって、それをチームでも見てみたい。ただし、もちろんチームスポーツだから違いはある。彼はほとんどミスをしないし、驚異的な集中力を持っている。それを自分のチームでも見られるとしたら? もちろん素晴らしいよ。彼はナンバーワンだ」
明日は大一番。レアル・マドリー戦のようなプレッシャーがある。落ち着きべきか? プレッシャーがない試合の方が苦しんでいるが…
「こういう試合でプレッシャーを強く感じることはない。それはプレッシャーではなくモチベーションの問題だ。インテルやユヴェントス、レアル・マドリーみたいな相手と戦う時は、モチベーションをつくるのが簡単だ。でもその後でカリアリみたいな相手と戦う時に同じモチベーションを維持するのは難しい。この点を理解しようとしている。ミランでは毎日プレッシャーがある。このプレッシャーを避けたいなら、ここにいる資格はない」
戦術的にはレアル・マドリー戦のような戦い方か
「違う試合になると思う。現時点では、ユヴェントスの方がレアル・マドリーより守備が強いと思う。チームとして守備がより良い。これはレアルへの批判ではなく、自分の考えだ」
ユヴェントスはFW不在
「我々は常に攻撃的でありたいと思っている。攻撃面では状態が良いと思う。一人の選手に依存することは全く期待していない。チーム全体が重要だ。チームが良い状態であれば、選手たちも良いプレーをすると思う。試合を考えるとき、常にチームとして考えている。全ての選手が重要だ。攻撃的なチームでありたいけど、ユヴェントスは最も失点が少ないチームだ。守備面で非常に強いチームだから、攻撃面では難しい試合になると思う。それは間違いないね」
ミランの課題は守備
「自分たちの問題から逃げたくはない。問題は守備にある。ここ2週間、テオとパブロビッチを除く全てのディフェンダーがいてくれたのは幸運だった。ディフェンスラインや改善点について多くのトレーニングをしてきた。チームは成長できると思う。この2週間、ほぼ守備ラインのトレーニングに集中してきた」
ルカ・ヨビッチは欠場
「ヨビッチの状態は良くない。招集することはできない。カマルダはもちろん一緒にいる。彼は自分たちと一緒にトレーニングしている」
どのようにバランスを取るのか。守備の向上か、それともシステムか…
「MFを3人にすると答えさせたいのかな?(笑) もし自分たちが一度も良いプレーや守備をしたことがなかったら別だが、実際にはそれをしてきたし、しかも強いチーム相手にもできている。もしそれができているなら、チームにその能力があるからだ」
「これは集中力や姿勢の問題だと思う。特にいわゆるスモールチームとの試合での見方だ。自分にとってはメンタルの問題だ。今はそのことについて話し合い、働きかけている。選手たちと話をすることでバランスを探すことができると思う。守備の問題について話すときはDFのことばかり言われるが、実際にはそれだけの問題ではない。前線でのプレスが甘いと、相手にフリーでボールを持たせてしまう時間が増える。それはメンタルと集中力の問題だ」
フランス代表のディディエ・デシャン監督は、テオ・エルナンデスが精神的に疲れていると言っていた
「テオと話をした。正直に言うと、精神的な疲れではないと思う。これは適応の問題だと思う。デシャンの発言についてコメントするつもりはない」
マッテオ・ガッビアの状態
「彼は元気だ。この数日間練習をしてきて、出場準備はできている」
セリエAでデュエル勝利数とボール奪取数がワースト。選手の特性が関係しているのか
「守備の場面ではあまりアグレッシブなチームではない。でも、ボール奪取はピッチ全体で起きている。我々は攻撃的なプレスを最も多く仕掛けているチームだ。ただ、守備面ではあまりアグレッシブなチームではないし、それは選手の特性もある。デュエルでの攻撃性を高めるために取り組んでいる。今週は1対1の状況での練習をたくさんしていて、その部分も改善しようとしているよ」
スクデットレースに残るラストチャンスという声がある
「前にも言ったように、重要な試合だ。ただ、セリエAには、スペインのレアル・マドリーやバルセロナ、フランスのPSGのようなチームがいるリーグではない。いわゆるスモールチームとの差がフランスやスペインほどではない。もっと拮抗している。これからどのチームも多くのポイントを落とすと思う。自分たちにとっては重要な試合だ」
ルベン・ロフタス=チークにウイングの適性はあるのか
「正直分からない。試したことがないからね。彼には中央でプレーする特性があると思う。ムサはまた違う特性を持っていて、何度もウイングでプレーした経験がある。代表でもそうだ」
フォファナの控え、テオ・エルナンデスの控えは必要か
「解決策はここにあると思う。ベナセルが戻るまでにはそれほど時間がかからない。彼はフォファナのポジションを務めることができるし、そうしなければならない」
「今週、スタッフと話をしていたんだ。『もしフォファナに問題があった場合、どんな解決策がある?』と。ロフタスも解決策になり得るし、ムサもそうだ。適応が必要だが、ベナセルが戻るまでの間は対応できると思う」
「確かにテオは唯一無二の左サイドバックだ。でもバルテザーギを信頼している。彼はチームを助けることができる選手だと思う。これまで彼と一緒にやる機会はなかったけど、すごく気に入っている選手だ。テオがいない場合でも、バルテザーギはプレーできると思う」
「カマルダにとってミラン・フトゥーロでプレーするのは難しい。それは全く違う環境だ。でも、バルテザーギ、カマルダ、ゼローリは、セリエCよりもここの方がやりやすいと思う。ここではより多くのスペースがあるし、フィジカルの面でもセリエCと同じようにプレーできる」
「イタリアの1月の移籍市場は簡単ではない。選手が来て適応するのは難しい。自分にとっては、ベナセルがフォファナの代わりとして重要な選択肢になると思っている」