5歳からミラン、完全移籍で去る
ミランは7月26日、アレッサンドロ・プリッツァーリをペスカーラに完全移籍で放出したことを発表した。トップチームデビューを飾ることなく終わったGKは、どんな選手だろうか。
プロフィール
アレッサンドロ・プリッツァーリ(Alessandro Plizzari)
国籍:イタリア
ポジション:GK
生年月日:2000年3月12日(22歳)
身長:191cm
これまでのキャリア
ロンバルディア州クレモナのクレーマという街で生まれたプリッツァーリは、5歳のときにミランの下部組織に入団。順調に成長し、2015年にはU-15イタリア代表を経験する。その後も各世代別代表に呼ばれる有望なGKだった。
2016-17シーズンはミランのトップチームに登録され、2000年代生まれの選手として初めてのセリエA招集メンバー入り。2016年12月23日のイタリア・スーペルコッパのユヴェントス戦では、出場はなかったものの、ベンチ入りを果たし、優勝メンバーの一人になった。
しかし、ミランで脚光を浴びたのは、1つ上の先輩GK、ジャンルイジ・ドンナルンマだった。ミランは圧倒的な能力でデビューからすぐに注目を集めたドンナルンマを守護神とし、その控えにベテランを置く形をとり、プリッツァーリは修行の道へ。2017-18シーズンはテルナーナへ、2019-20シーズンはリヴォルノへ、2020-21シーズン前半戦はレッジーナへ、後半戦はレッチェへ、それぞれでレンタルで加わっている。
だが、ミランでポジションを得るほどの説得力はなかったようで、ついにこの夏、完全なる別れとなった。
イタリア期待の若手GKだったはずのプリッツァーリは、気づけば22歳。セリエA未デビュー。ミランのトップチームで1度もプレーする機会はなかった。
これまでのレンタル先は全てセリエBのクラブ。2020-21シーズンに所属したレッジーナでシーズン序盤にレギュラーだったが、年末にポジションを失ってからは、ほとんどピッチに立っていない。
長く籍を置いたミランからの完全移籍、それもセリエCへの移籍。プリッツァーリは自身のキャリアを立て直すため、強い覚悟を持って決断を下したのかもしれない。