バルセロナ行きが合意も「全てはミランのために」
ミランのフランク・ケシエは、バルセロナ移籍の可能性がますます高まっている。ミラニスタたちは再び「裏切り」を感じているはずだ。
今季でミランとの契約が切れるケシエ。東京五輪期間中にイタリアに戻り次第契約延長交渉を始めると語っていたため、ティフォージは安堵していた。だが、実際にミラノに戻ってからは何も動かず、契約延長の意思がないことが次第にはっきりしていった。最近ではバルセロナとの交渉が活発化していたが、15日にはスペインメディアが合意と報道。ついに決着がついたものとみられている。
これを受けて、翌日はイタリアメディアもケシエのバルセロナ行きについて取り上げた。『コッリエレ・デッラ・セーラ』によると、ジョージ・アタンガナ代理人がバルセロナから受け取るコミッション料は1000万ユーロにのぼる。
SNSには怒りや落胆、さまざまなメッセージがあるが、ミラニスタたちにある特に強い感情は「裏切り」だと『MilanNews』は指摘した。昨年ジャンルイジ・ドンナルンマとハカン・チャルハノールが移籍金を残さずミランを去り、今度はケシエも続く。短期間で3人の主力が離れることは、ティフォージにとって受け入れがたいことだ。
2月のサンプドリア戦で、クルヴァ・スッドはケシエに対して怒りの横断幕を出した。ただ、ミラニスタたちの過激な抗議は、ここで終わったと同メディアは指摘している。少なくとも今季終了までケシエはミランの選手であり、バナーに記したとおり、ミランでベストを尽くす以上はサポートを続けるという姿勢のようだ。また、今季のパフォーマンスにムラがあることは誰の目にも明らか。かつて大統領だった男は、すでに元大統領になっているという認識もあると指摘されている。
クラブもまた、ケシエをサポートする姿勢だという。ミランは現在、セリエAで首位。コッパ・イタリアも残っている。シーズンの重要な時期だけに、「全てはミランが最優先」。契約延長交渉のいざこざを抜きにして、ケシエがピッチでベストを尽くすために支える構えのようだ。