ミラン対アトレティコ・マドリーのチャンピオンズリーグ・グループステージ第2節のジャッジが、引き続き話題になっている。
[affi id=4]
微妙なジャッジの犠牲になる形で勝ち点を逃したミラン。試合翌日の各紙は、ジュネイト・チャクル主審を酷評している。「ミラン、ひったくりに遭う(ガゼッタ・デッロ・スポルト)」「ミラン憤怒(コッリエレ・デッロ・スポルト)」といった見出しが並んだ。
そんな中、『MilanNews』は元セリエA審判員のマウロ・ベルゴンツィ氏にインタビュー。この一戦で話題の判定についての見解を求めている。
フランク・ケシエの退場について同氏は、「退場は厳しい。ただ、間違っているというわけではない。ルール内のことだ。私の意見を言えば、ケシエが少し軽率だった。すでに警告を受けている状況であれをするというのはね。あの場面で2枚目が出てなければ、ケシエは許された、と思われるはずだ。あり得るジャッジだと思う」と語った。
アトレティコ・マドリーに与えられたPKのジャッジは、もっと複雑なテーマだ。
ベルゴンツィ氏は、「チャクルはトルコで有名な審判で、経験豊富だし優秀だ。ただ、年齢(44歳)のせいなのか、ちょっと集中できていないのかもしれない。走ったりジェスチャーなんかでモチベーションは感じられるものだけど、そこがあまりなかったように思う」と述べている。
その上で、ピエール・カルルのハンドのジャッジには、完全に間違いだという見解を示した。
「PKのジャッジは、集中力というエピソードの一部だ。彼が試合の終わりを待てなかったようにすら思える。試合終盤で間違いの許されない時間帯だ。選手同士が至近距離で触った。ミランのDFが意図して腕を動かす時間はなかった。腕を後ろに隠す時間もね。あれは絶対にPKにはならない。その上、レマルが先に触っている。なぜモニターチェックにいかなかったのか。なぜVARが彼を呼ばなかったのか。全く分からない」
「チャンピオンズリーグでVARを導入してから、最も大きなミスの一つだろう。なぜ彼は、これほどの大舞台でのこういったエピソードでモニターまでいかなかったのか。それで2チームの運命が変わってしまうのに…」
「審判というのは、基本的に皆、少し傲慢なところがある。ただ、それが正しい理由にはならないと思う。どんなレフェリーも、できるだけミスを減らそうと思っている。最高の審判というのは、そのミスを最も少なくした人物であり、この場合はあのような試合のデリケートなタイミングでVARで正しい決断を下す機会があった。そこに傲慢さを持ってはいけないはずだ」
●カペッロの激怒していたアトレティコ・マドリー戦のジャッジ