スタートダッシュに失敗したマウリツィオ・サッリ
ラツィオは開幕から不振が続いている。イタリアメディアが原因を分析している。
ラツィオはセリエA第5節までに1勝1分け3敗という結果だ。開幕2連敗のあとで王者ナポリを下して調子を上げるかに思われたが、第4節でユヴェントスに屈した。チャンピオンズリーグ初戦でアトレティコ・マドリーと引き分けて再び良いムードが漂ったあと、モンツァに1-1で引き分けている。
モンツァ戦のあとでラツィオのティフォージはブーイングを浴びせた。『スポルトメディアセット』によると、チーロ・インモービレとルイス・アルベルトがティフォージ数人と短い話し合いをし、その後拍手が起こったという。また切り替えて勝利を目指すことになりそうだ。
サッリの誤算
『Calciomercato』は、いくつかラツィオの不振には理由があると指摘した。どのメディアも忘れていないのが、ラツィオの補強の遅さだ。
マウリツィオ・サッリ監督は7月頭に新戦力を望んだが、本格的な動きは8月になってからだった。サッリ監督は自身のサッカーに適応させるのに時間が必要であることを理解しており、そのために早く新戦力がやってくることを望んだ。
実際、サッリ監督はモンツァ戦のあとにその問題を認めている。「ゲンドゥージとイサクセンはまだ戦術的にプレーする準備ができていない」とコメント。まだ十分に適応していないことをはっきりさせている。
2022/23シーズンは整備された戦術で鉄壁を築いたものの、簡単にゴールを許すシーンが多いのは確かだろう。
鎌田大地の評価は?
サッカー日本代表の鎌田大地は第5節を除く全ての試合に先発で起用されている。戦術浸透という意味で異例の信頼が置かれている形ではあるものの、『Calciomercato』は「ミステリアスな存在」と鎌田を表現。「ナポリ戦でブレークしかけたが、その後振り出しに戻った。サッリが望む両方の局面で仕事を90分間こなせないのではないかという疑問が多くの人に生まれ、実際にサッリは毎回60分前後で交代させている」と指摘した。
そして、「彼はセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチではない。だからこそ、4-3-3における戦術的な彼の位置づけを明確にする必要がある。まずはサッリ自身がだ。サッリはミリンコビッチ=サビッチの仕事を2人のMFに押しつけようとしている。だからカタルディがペースを握るのが困難になり、ロヴェッラが加わるのも遅れている」と付け加え、ミリンコビッチ=サビッチの抜けた穴の大きさについても言及している。
時間が解決する?
サッリ監督のカルチョは浸透するまでが大事。そういった意味ではこれから調子は上がるはずだが、5試合を終えて勝ち点4は少なすぎる。自分たちの進んでいる道が正しいと実感するためにも結果は必要で、27日のトリノ戦ではなんとか結果を残したいところだ。