ルーマニア人指揮官のミルチェア・ルチェスク氏が、14日付『コッリエレ・デッロ・スポルト』のインタビューでヨーロッパリーグ準決勝のインテル対シャフタールについて語った。
2004年から2016年にかけてシャフタールで長期政権を築いたルチェスク氏は、1998年から19999年にかけてインテルを指揮。両クラブを知る人物だ。
「決勝に行くのはシャフタールだ。より強い方だからね。できあがったチームで、勝者のプロジェクトがある。私は12年間そこにいた。とても強いチームだよ。11人中7人は私が指導し、私がドネツクへ連れてきた選手だ」
――なぜシャフタールが勝つのか?
「(シャフタールは)自分たちの力に自信を持っている。才能も組織もしっかりしている。何度か4-4-2をやったが、基本的には4-2-3-1でお互いの動きを理解しあっているよ。タイソンとマルロスは非常に強く、サイドも強力だ。CFと1列下の3人が違いになる。そして、ジュニオール・モラエスだね。いつもゴールを決められる。欧州5大リーグに飛び込む準備ができている選手だ」
―勝敗のカギは中盤?
「シャフタールはポゼッションに長けている。相手は試合をコントロールしてリズムをつくるのが難しいだろう。インテルはウクライナの守備のクオリティと中盤より前のブラジル人に手を焼くことになる」
「これは2004年、マツザレムをブランドンの横に置いたことがベースになっている。そこから会長のインテリジェンスもあって、ブラジル人との関係ができていったね。私が去った今も、その流れは続いている」
――インテルが勝つためにすべきことは?
「レバークーゼン戦のようにアグレッシブなインテルを予想している。ただ、シャフタールはレバークーゼンよりクオリティがあってスピードもあると思う。コンテはサイドに警戒しなければいけないね」
――インテルにはルカクがいる。
「良いテストになるね。ルカクはとても調子が良い。圧倒的なフィジカルだ。ただ、ウクライナの守備は身長もサイズもあるよ。不足はないだろう」
――応援は?
「インテルで監督をしたことは、今も私のハートに残っている。ただ、シャフタールには私が教えた選手が何人もいるし、その選手たちと良い関係がある。ともに素晴らしい時間を共有したからね。それに、来季からはもっとインテルを応援するのは難しくなるよ…」
――アンドレア・ピルロがユヴェントスの監督に就任したから?
「ピルロと(アシスタント就任とみられるロベルト・)バローニオもだね。2人は私のブレッシア時代の教え子で、一緒に成長した。どちらもうまくやってほしいね」