W杯プレーオフの悲喜が映し出す「イタリアの現在地」
4月5日にセリエA第31節のインテル対ローマの一戦がサン・シーロで行われる。
この一戦は、単なる上位対決以上の意味を帯びている。『レプッブリカ』は、このカードを「最も多くの運命を内包する試合」と形容。そこには、先日行われた2026FIFAワールドカップ(W杯)欧州予選プレーオフの残酷な残響が漂っているとした。
PKに象徴される終わらない悪夢
この試合は「PKの呪縛」を背負った者たちの再会となるかもしれない。プレーオフのボスニア・ヘルツェゴビナ戦。イタリア代表として最初にスポットに立ったフランチェスコ・ピオ・エスポジトと、最後に蹴ったブライアン・クリスタンテがいる。
敗北の痛みを抱えるアッズーリたち
インテルの選手たちにとっても、この再出発は容易ではない。
アレッサンドロ・バストーニは、自分自身を見失わずにいられるだろうか。果敢なスライディングで相手を止めようとする際、自らの未来を躓かせてしまう恐怖とどう向き合うのか。
他にも、テレビモニターの前でもはや歓喜することができないフェデリコ・ディマルコ、ダンテ・アリギエーリ『神曲』に登場する亡者のように彷徨い続けるニコロ・バレッラ、夢を見ながらも決定打を欠いたダヴィデ・フラッテージ。彼らは皆、ネメシス(復讐の女神)に選ばれたかのような悲劇性を帯びている。
対するローマも同様だ。ジャン・ピエロ・ガスペリーニ率いるチームの主将、ジャンルカ・マンチーニは、いまだに脇腹の痛みを感じている。あたかも「バストーニ(杖)」で再び打ち据えられたかのような、拭い去れないトゲがそこにはある。
勝ち組と負け組の対比
負の感情はイタリア人に限ったことではない。
インテルのポーランド代表MFピオトル・ジエリンスキもまた、失意の中にいる。その一方で、対照的な輝きを放つのがトルコ代表MFのハカン・チャルハノールだ。
同じくトルコ代表のケナン・ユルディズが、ユヴェントスの同僚であるコソボ代表ジェグロヴァを敗退に追い込んだ際、歓喜するのではなく慰めに歩み寄った光景は記憶に新しい。カルチョの世界において、歓喜と悲哀は背中合わせだ。
興味深いことに、今季のセリエAでプレーする外国籍選手の多くが、予選で敗退の憂き目に遭っている。予選を突破した者よりも、敗れ去った「春を迎えられぬツバメ」たちの方が圧倒的に多いのだ。
復活祭の週に行われるセリエA第31節。サン・シーロのピッチには、絶望から再起を期す者と、歓喜を継続させようとする者の運命が渦巻いている。
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