イタリア代表、2030W杯メンバーは? 4大会ぶりの出場を目指す時代のアッズーリはどうなるのか

【考察】暗雲を払う新世代の台頭はあるのか

2026年3月31日、イタリア代表の歴史にまた一つ、消えることのない汚点が刻まれた。2026 FIFAワールドカップ(W杯)欧州予選プレーオフ決勝。ボスニア・ヘルツェゴビナ代表にPK戦の末に敗れ、アッズーリは3大会連続で本大会出場権を逃した。

イタリア代表は3度連続で欧州予選プレーオフで敗れ、本大会行きを逃した。W杯優勝経験国が3度続けて本大会行きを逃すのは史上初のことである。

イタリアは2021年にEUROで優勝を果たしており、カルチョが完全に衰退したとは言えないはずだ。

ボスニア・ヘルツェゴビナに敗れたあと、ガブリエレ・グラヴィーナFIGC会長が辞任を表明しなかったイタリア代表。ジェンナーロ・ガットゥーゾ監督の去就も含めて不透明なことばかりだが、2030年のW杯には戻ってこられるのだろうか。本記事で、4年後のメンバーを妄想たっぷりに紹介する。

GK:ドンナルンマは不動?

ボスニア・ヘルツェゴビナ戦では決定的なセーブを連発したジャンルイジ・ドンナルンマは、改めてその価値を証明したと言える。だが、4年後も安泰かと言われれば、疑問符はつくだろう。

ドンナルンマといえば、圧倒的なセーブ力と若くしてミランの正守護神を務めたメンタリティが武器だが、一方で足元の技術については決してハイレベルとは言えない。

後方からのビルドアップを志向する指導者はますます増えており、イタリア代表が世界のサッカーの潮流に乗る人物にチームを任せることになった場合、その座は揺らぐ可能性もある。

ただ、次の世代も決め手に欠ける。

アタランタのマルコ・カルネセッキ(25歳)、カリアリのエリア・カプリーレ(24歳)が今回も呼ばれていた。そのほかでは今回辞退したトッテナムのグリエルモ・ヴィカーリオもいるが現在29歳で4年後に33歳。GKとしてはさほど気にならない年齢だが、それならばドンナルンマに託す方が現実的だろう。

フィオレンティーナからセリエBのサンプドリアにレンタル中のトンマーゾ・マルティネッリ(20歳)あたりが足元の技術も評価される若手GKだが、やはり現時点ではドンナルンマを下げてまで起用したいGKがいない。

DF:成熟するセンターバックと過熱するサイドの世代交代

センターバックは4年後も大幅な変更はないかもしれない。

アレッサンドロ・バストーニとアレッサンドロ・ボンジョルノがともに4年後は30歳で、経験豊富な主力として君臨していることが予想される。

27歳となるリッカルド・カラフィオーリや26歳のジョルジョ・スカルヴィーニ、ディエゴ・コッポラらも主力を形成しているだろう。

ジャンルカ・マンチーニは33歳のベテランとなっている時期だろうか。

ただ、アタランタのオネスト・アハノール、リヴァプールのジョヴァンニ・レオーニ、フィオレンティーナのピエトロ・コムッツォ、ボルシア・ドルトムントのルカ・レッジャーニなど、若手有望株が多いポジションで、今後の切磋琢磨に期待したい。

ウイングバックおよびサイドバックは、現メンバーではフェデリコ・ディマルコが28歳、アンドレア・カンビアーゾが26歳で、4年後の状態が気になるところ。特にスピードが要求されるポジションなだけに、わずかな衰えが招集に影響するとみていい。

ただ、有力な若手が多い。デスティニー・ウドジエ(23歳)、マイケル・カヨーデ(21歳)、マルコ・パレストラ(21歳)、ダヴィデ・バルテザーギ(20歳)、ニコロ・フォルティーニ(20歳)など、質の高い有望株がおり、4年後は大幅にメンバーが替わっている可能性もある。

MF:軸はトナーリ、バレッラはどうなる?

中盤において、サンドロ・トナーリが今後数年間のアズーリの軸となることは論を俟たない。一方で、懸念されるのはその周囲を固めるタレントだ。

ニコロ・バレッラはボスニア・ヘルツェゴビナ戦でアシストを記録するなど活躍したが、近年はパフォーマンスの低下が指摘されており、33歳となる4年後に不動の地位を維持しているとは限らない。

ブライアン・クリスタンテ(31歳)、ダヴィデ・フラッテージ(26歳)、マヌエル・ロカテッリ(28歳)あたりも不透明と言えるろう。

新世代候補としては、今回呼ばれていた中では21歳のニコロ・ピジッリなどが挙げられる。

ただ、このポジションはアッズーリのメンバーの中で世界的に高い評価を受けている若手が少ないのが事実。少し前であれば、チェーザレ・カザデイ、クリスティアン・ヴォルパート、ヤコポ・ファッツィーニ、トンマーゾ・バルダンツィ、シモーネ・パフンディらが期待の星だったが、まだワールドクラスと呼べるほどの選手には育っていない現状だ。

FW:決定力不足解消を担うのは…

今回のイタリア代表FWは、マッテオ・ポリターノを除くと27歳のジャンルカ・スカマッカが最年長で、4年後も十分に代表候補となり得る。特に20歳のフランチェスコ・ピオ・エスポジトが期待を集めることになるだろう。

センターフォワードタイプでピオ・エスポジト以外に注目されるのは、ミランからレッチェにレンタル中のフランチェスコ・カマルダだが、18歳の大器はセリエA実質1年目で苦戦しており、まだA代表で戦う準備は整っていない印象を受ける。

ジェノアのジェフ・エカトール(19歳)は、両親がナイジェリア人の長身FWで、すでに注目度が高く、今後の成長に注目だ。

そのほかには、ボルシア・ドルトムントの育成組織で10番を背負うサムエレ・イナシオが17歳ながらトップチームデビューを果たしている有望株で、今後のA代表入りも期待される逸材だ。

ウイングポジションを置くとすれば、ラツィオのマッテオ・カンチェッリエーリ(25歳)、リーズのウィルフレッド・ニョント(22歳)、ローマのロレンツォ・ヴェントゥリーノ(19歳)、パリFCのルカ・コレオショ(21歳)、ユーヴェ・スタビアのアレッシオ・カッチャマーニ(18歳)あたりに注目。2026年に入ってカタンザーロでブレイクし始めたマッティア・リベラーリ(18歳)も飛躍が期待できる。

このポジションも、W杯優勝を狙う強豪国からみると、タレント不足の感は否めないが、アッズーリは3大会連続でW杯出場を逃しているかつての強豪である。地に足をつけて、一歩ずつ這い上がるほかに道はないはずだ。

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