ベルギーで2カ月連続MVPの衝撃。インテルが持つ2500万ユーロの買い戻し権の行使は?
昨年夏にインテルからベルギーのクラブ・ブルッヘに加入したアレクサンダル・スタンコビッチが評価を高めている。
デヤン・スタンコビッチの息子であるアレクサンダル・スタンコビッチは、インテルの育成組織で育ち、2024/25シーズンはスイスのルツェルンで経験を積んだ。今季は完全移籍でクラブ・ブルッヘに加入したが、インテルが買い戻しオプションを有している状況で、その成長には多くの注目が集まっている。
急成長中の20歳
スタンコビッチは加入後すぐにレギュラーの座を掴んでいたが、最近は特に印象的なパフォーマンスを見せている。1月のUEFAチャンピオンズリーグでは、マルセイユ戦で1ゴール2アシストを記録。その直前にはベルギー1部リーグのズルテ・ワレヘム戦で2ゴールを挙げるなど大活躍だった。
その活躍は国内リーグでも際立っている。ベルギー紙『Het Laatste Nieuws』が主催するファン投票による月間最優秀選手賞(月間ゴールデン・シュー)において、1月も選出され、見事に2カ月連続の受賞を果たした。得票率は圧倒的で、2位以下を大きく引き離し、なんと81.1%もの票を集めた。
父であるデヤン・スタンコビッチも息子の急成長に目を細めている。「今の年齢なら、彼は私よりも優れた選手だ」と認め、「ルツェルン、そしてブルッヘでのパフォーマンスは驚異的だ。肉体的、精神的、戦術的に信じられないほどの変貌を遂げた」と賛辞を惜しまない
夢はインテル、父のメッセージに感激
この活躍を受けて、『スカイ・スポーツ』は「ドラゴンの足跡を辿って」と題した特集を組んだ。
インタビューの中でスタンコビッチは、「4歳の頃からインテルのユニフォームを着てカルチョを始めた。サン・シーロから100メートルの場所に住んでいたんだ」と語った。ネラッズーリ復帰は今も「引き出しにしまってある夢」だとも話した。
インタビューでは父からのサプライズメッセージが届いた。デキは「調子はどうだ、ベスティオーネ。お前はほぼ完璧な試合をしたな。でも、“ほぼ”だぞ。常に完璧を目指さなければならない。お前が私よりうまいかどうかは分からないが、少し嫉妬し始めているよ(笑)」と語り、こう続けた。
「そっちの監督さんがお前を『地に足がついた謙虚な男』と褒めてくれたことが一番うれしい。もし調子に乗り始めたら、私が3秒でその頭を叩き直すことは分かってるな? 愛しているぞ、誇りに思う」
あまり面と向かって褒められたことがないアレクサンダルは、父からの賛辞に面食らった様子で「父さん、メッセージありがとう。やっと褒めてくれたね」と笑顔を見せつつ、偉大な父を持つ重圧と向き合ってきた過去についても触れた。
「スタンコビッチという名字を持つことは簡単ではなかった。でも、プリマヴェーラ時代の恩師クリスティアン・キヴが『ピッチに立てば、誰も身分証明書なんて見ないぞ』と言ってくれたんだ」。父の元チームメートでもあるキヴとの特別な関係も、精神的に強くなれた要因の一つだ。現在は“名字の前にエンブレムを置くこと”という父の教えを胸に、ブルッヘでのプレーに集中している」
インテルは買い戻しに動くのか
アトレティコ・マドリーやプレミアリーグのクラブも獲得に興味を示しているとされるスタンコビッチについて、インテルは2年間の買い戻しオプションを付けている。2026年夏の行使なら2500万ユーロ、2027年夏なら2700万ユーロと言われており、決して安くはない。
それでも、『スカイ』によれば、サプライズがない限り、インテルは2027年の夏までに彼を連れ戻す計画を持っている。
アレクサンダル自身も「いつになるかは神のみぞ知る」としながらも、インテルへの愛着を隠さない。
「父が勝ったタイトルの半分でも勝ち取りたい。『パート2』を作りたいんだ」
偉大な父の背中を追い、ベルギーで武者修行を続けるアレクサンダル。その視線は、再びサン・シーロのピッチに立つ未来を見据えているのかもしれない。
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