インテル、終了間際の“リゴリーノ”でリヴァプールに敗戦【インテル採点】

CL4連勝のあと2連敗

9日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第6戦のインテル対
リヴァプールは、0−1でインテルが敗れた。イタリアメディアの主な採点を紹介する。

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試合展開

インテル、リヴァプール戦のスタメン

インテルは上記のメンバーでスタートするが、立ち上がりからアクシデントに見舞われた。11分にハカン・チャルハノールが内転筋を痛めてピオトル・ジエリンスキと交代となり、30分にはフランチェスコ・アチェルビがハムストリングの負傷でヤン・ビセックとの交代を余儀なくされた。

試合内容としてはほぼ互角の前半だった。リヴァプールの内部分裂で危機と話題になっていたものの、やはり世界的なビッグクラブの破壊力は脅威で、何度かGKヤン・ゾマーにセーブを強いるシーンがあった。

アチェルビが負傷した直後のCKでは、リヴァプールにゴールネットを揺らされたが、直前の競り合いでハンドがあったことがオンフィールドレビューで確認され、得点は認められなかった。

その直後、インテルはビセックのシュートがファン・ダイクの腕に当たったかに見えたがハンドは取られず、CKで再開。前半のアディショナルタイムにラウタロ・マルティネスが決定機を迎えたが、ヘディングシュートはGKに止められ、0−0で折り返した。

後半はインテルがアグレッシブな姿勢を見せてゴールに迫ったが、フィニッシュに精度を欠き、先制することができない。すると88分、インテルは自陣エリア内でアレッサンドロ・バストーニがゴールに背を向けていたフロリアン・ヴィルツのユニフォームを引っ張り、オンフィールドレビューでPKの判定に。これをソボスライ・ドミニクに決められ、0−1で敗れた。

4連勝のあと2連敗のインテルは、勝ち点12で足踏みとなり、暫定で5位に位置している。

インテルの主な採点

ラウタロ・マルティネス

FcInterNews:6.5 – 試合開始直後からフィジカルで圧倒し、ロバートソンとの激しい対決を制した。ボールを持てば創造性を発揮するが、背負う形でのプレーはやや苦戦。前半終了間際には決定機があったが、アリソンの好守に阻まれた。いくつかボールロストはあったが、常にアグレッシブな姿勢を見せた。
スポルトメディアセット:6 – 開始直後にロバートソンへの危険なチャレンジでヒヤリとさせたが、その後はカピターノとして責任を持ってチームを牽引。前半終了間際にはゴールに迫り、後半は最前線からの守備で貢献した。

アレッサンドロ・バストーニ

FcInterNews:6 – ゴール前での空振りでサン・シーロ全体に冷や汗をかかせた。そのプレーは、イスラエル戦でのオウンゴールを思い出させるものだった。しかし皮肉にも、その不格好な対応が、ボールを待っていたレッズの選手全員を出し抜く形になった。インテルが攻勢に出る場面では常にハーフウェーラインを越えて位置取りし、左サイドの攻めを活性化させた。それ以外の時間帯も、常に強い意志をもってプレーし、どのボールにも積極的に挑んだ。ヴィルツをわずかに引っ張ったが、あのPKはサッカーのルール上存在しないようなものだ。
スポルトメディアセット:5.5 – 守備ではイサクやエキティケに対して的確に対応したが、終盤のヴィルツへの対応が軽率で、結果的にPKを献上することに。判断ミスが悔やまれる内容だった。

マルクス・テュラム

FcInterNews:6 – 時折光るプレーを見せるが、それは主にアリソンの守るゴールから離れた場所でのことだった。チームが混戦から抜け出し、好機をつくるきっかけとなるプレーを見せる。ただし、最後の25メートルでは、ファン・ダイクの経験とフィジカルに飲み込まれてしまった。とはいえファン・ダイクも、あまり好まないエリアまで引き出した功績もある。
スポルトメディアセット:5.5 – 攻撃構築の場面で存在感を欠き、動きにも意図が見られず、チームにオプションを提供できなかった。効果的なプレーが少なく、全体的に物足りなさが残った。

ルイス・エンヒキ

FcInterNews:6 – 関与は少なかったが、要所ではしっかりとしたプレーを見せた。狭いエリアでも落ち着いてボールを扱い、相手のプレスをいなす場面も。右サイドからの攻撃は少なかったが、状況判断は的確で、個人プレーに走らずチームに歩調を合わせた。
スポルトメディアセット:6 – ヴェネツィア戦とコモ戦での好調を受けての起用。難しい試合展開の中でも、ロバートソンら対して安定した対応を見せた。

ヘンリク・ムヒタリャン

FcInterNews:6 – 久々の先発ながら安定したパフォーマンス。リヴァプールの守備の間に入る形でポジショニングを取り、左サイドの連係に貢献。
スポルトメディアセット:5.5 – 前半は整然としたプレーを見せたが、後半は疲れからか精彩を欠いた。いつものようなクオリティは見られず、物足りない内容だった。

クリスティアン・キヴ監督

FcInterNews:6 – 勝つこともできた試合を落としてしまったが、それは試合終盤に下された、サッカー的論理を欠いた審判団の判定によるものだった。ただ、この夜はあまり良い兆しはなかった。チャルハノールとアチェルビの負傷に始まり、彼の戦術プランは早い段階で崩されてしまった。後半、ネラッズーリはゴールを決めるに値するプレーを見せたが、引き分けでも妥当な結果だっただろう。あの審判団の“プレー”までは——。
スポルトメディアセット:6.5 – VARでの中断を有効活用し、選手たちに適切な指示を送った。アトレティコ戦に続き、不運な結末に見舞われたが、指揮官としての統率力と冷静な対応が光った。

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