“フラストレーション適性”に注目していたコモ指揮官
インテルは6日のセリエA第14節でコモと対戦し、4−0で快勝した。コモのセスク・ファブレガス監督が試合後、『DAZNイタリア』と『ラジオRai』で残したコメントを『FcInterNews』が伝えた。
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「今、一番難しいのはこの0-4というスコアを分析することだ。本当に重い結果だよ。正直、話すのも難しい」
「みんなは私の言うことに納得しないかもしれないが、サッカー的には両チームにそこまで大きな差があったとは思っていない。ただ、相手にワールドクラスのストライカーが2人いたのは確かだ」
「普段とは違うプレッシングに変えようかとも考えたが、頭が“ノー”と言った。それでも私はこの判断を良かったと思っている。愚かに聞こえるかもしれないし、負け惜しみに思われるかもしれないけど。でも、今日の試合には我々の成長があったと思っている。勝って“天才だ”と言われる時よりも、こういう大敗の方が学ぶことは多い。物事をより深く理解できる」
「過去38試合で60ポイント以上取っている。我々はしっかりとした歩みを続けている。今日はただ、非常に強い相手に負けた。守備的に6-3-1でも5-4-1でもできる。だが、私は仮にこういう結果になったとしても、自分たちのスタイルを貫く方がいいと思っている。これからも一歩ずつ努力を重ねていく」
「我々が一番良かった時間帯に、2点目を取られてしまったのは痛恨だった。3点目が入った後は、気持ちが切れてしまった。それも、若い選手が多いチームではよくあることだ」
改善点は?
「たくさんある。それは勝った試合の後でも言ったと思う。最初の20分で彼らに3つの決定機を与えたけど、プレッシングのせいではなく、ロングボールを許してしまったからだ」
「3バック相手にプレーすると、ボールは戻ってくる。これはプレッシャーをかける、かけ直すという話ではない。我々も多くのボールを奪ったし、前に出ていく勇気も見せた。バルセロナのシャビ、イニエスタ、メッシのような相手にプレッシャーをかけにいくのと同じような状況で、彼らはそのプレスを簡単にかいくぐってしまう。昨日も言ったが、こういう選手たちを相手にするときに湧き上がるフラストレーションをどうコントロールするかが重要なんだ」
「バストーニやディマルコのような選手たちは、まるで記憶でプレーしているようだ。私自身、監督として多くのことを学ばせてもらった。だから試合の見方も違ってくる。もちろん、ウイングでの対応が十分ではなかったし、もっと効果的に攻めることもできた。今日の敗戦はとても重いし、当然の結果でもある。でもインテルは本当に強いチームだ。私は火曜日のリヴァプール戦も観に行くつもりだ、もっと学ぶために。我々は顔を上げて進んでいく」
「黙っていた方がいい」
『ラジオRai』でも同じ内容を繰り返したが、少しニュアンスを変えた。
「“敗戦は成長につながる”とは言いにくい。なぜならイタリアでは結果しか見られないからだ。そういう意味では、今日の敗戦は本当に痛い。今はSNSや“結果主義”のせいで、私が何か言えばすぐに“バカだ”と言われる。今は黙って、敗戦を受け入れて家に帰る時だと思っている」
コモは変わってきたと思うが?
「繰り返すが、我々は負けた。これを受け入れるべきだ。分析はあなたたちの方が得意だろう。私が今日見たかったのは、フラストレーションに対する反応だ。実際、良いこともたくさんあった。でも、今日は普段よりもはるかに強い相手と戦った。私はこういう負け方をする方がいいと思っている。2点目を取られた時、何をすべきか?守備に徹してこれ以上点を取られないようにすべきか?いや、私は最後の10~15分を苦しむ方を選ぶ。その方が成長できると思うからだ」
「“お前は天才だ”なんて言われたら、すぐに気が緩む。私はこのチームに誇りを持っている。今日だって、数えきれないほどポジティブな要素があった。でもそれを言えば、また“イカれてる”とか“冷静さを失っている”と言われてしまう。サッカー的には、インテルと我々の間にそこまでの差があったとは思っていない。統計を見ればわかるはずだ。問題は、我々がW杯制覇を狙える代表のストライカー2人を相手にしたということだ」

