主導権を握ったのはインテルだったが…
23日に行われたセリエA第12節インテル対ミランのミラノダービーは、1−0でミランが勝利を収めた。イタリアメディアの主な選手採点を紹介する。
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ヤン・ゾマー
FcInterNews:5 – 相手のシュートは1本のみ、それも難しいものではなかった。それにもかかわらず、意味不明な伸び方で弾いたボールを足元に残してしまい、プリシッチに決められた。足の踏ん張りが効かず、信頼性を欠いている。インテルが試合をコントロールしていた中での致命的なミスとなった。
スポルトメディアセット:5 – 前半は特に問題なく過ごしていたが、ミランが最初に放ったシュートでまさかのミス。弾いたボールをそのまま決められてしまった。
フランチェスコ・アチェルビ
FcInterNews:6.5 – レオンとプリシッチというスピードのあるコンビに苦戦するかと思われたが、予想を覆すパフォーマンス。読みの鋭さでインターセプトやカバーリングをこなし、前半にはコーナーキックからポスト直撃の惜しいヘディングシュートも。
スポルトメディアセット:6 – ベテランらしい力強さと経験が光り、大舞台でも安定感を発揮。前半には最も決定的なチャンスとなるヘディングシュートでポストを叩いた。
ラウタロ・マルティネス
FcInterNews:5.5 – 闘争心は失っていなかったが、パブロビッチとの激しいバトルにより自由を与えられず。唯一のチャンスは37分、テュラムの落としからのシュートだったが、メニャンとポストに阻まれた。後半は精彩を欠き、途中交代。
スポルトメディアセット:6 – チームのために戦ったが、決定的な場面は限られた。前半には難しいシュートも見せ、エリア周辺での連係も悪くなかったが、ゴールには結びつかなかった。
マルクス・テュラム
FcInterNews:6.5 – 1カ月半ぶりの先発ながらすぐに存在感を発揮。ヘディングでメニャンを脅かし、積極的なドリブルで攻撃を牽引。PKを獲得し、前線で最も効果的な選手だった。
スポルトメディアセット:6.5 – 本調子にはまだ遠いが、力強いプレーと技術で好パフォーマンスを披露。決定的な場面もつくり、復調が近いことを予感させた。
ペタル・スチッチ
FcInterNews:6.5 – 冷静なプレーとミスのないパスで評価を得る一方、一部ではミランの中盤に飲まれる場面も。それでも、攻守において存在感を示し、後半には美しいドリブル突破でスタジアムを沸かせた。
スポルトメディアセット:5.5 – 試合の重要性に呑まれている様子もあり、判断ミスや遅れたカウンターが目立った。ただし、後半には質の高いプレーをいくつか披露し、評価をやや持ち直した。
カルロス・アウグスト
FcInterNews:5.5 – 本来とは逆の右サイドでの起用に苦戦。攻撃ではほとんど貢献できず、常にパスを戻す消極的な姿勢に終始。守備では懸命だったが、プリシッチに容易く突破される場面が複数回あった。
スポルトメディアセット:5 – 右サイドのドゥンフリースの代役という難しい役目に加え、左利きであることも災いし、全体的に不安定だった。
クリスティアン・キヴ監督
FcInterNews:6 – インテルは全体的に内容では上回っていたが、GKのミスと決定力の欠如が致命傷に。チームはよく戦い、2度ポストを叩き、PKも得たが決められなかった。ラウタロを下げてディウフを投入するなど采配も見せたが、運に見放された試合だった。
スポルトメディアセット:5 – またしても上位直接対決に敗戦。責任は免れない。単なる不運ではなく、敗因を見つめ直す必要がある。
ミラン採点
マイク・メニャン
MilanNews:8.5 – テュラムの強烈なヘディングを片手で防ぎ、ラウタロのシュートにも左手一本で立ちはだかる。前半にミランが踏みとどまれたのは彼の存在あってこそ。PKセーブでは、心理戦でチャルハノールを誘導し、読み通りの方向へ飛んで止めた。契約延長の準備を今すぐにでも始めるべき存在。
スポルトメディアセット:8 – テュラムのアクロバティックなヘディング、ラウタロの厄介なシュートを防ぎ、後半にはチャルハノールのPKまでストップ。大一番での信頼性とリーダーシップは際立っていた。
ストラヒニャ・パブロビッチ
MilanNews:6 – 最終ラインの3人の中では、攻撃参加を意識する場面も多く、1対1でテュラムにも果敢に対応。PKを与えてしまった点は汚点だが、メニャンに救われた。
スポルトメディアセット:6 – 他のDFに比べてやや苦戦し、特にテュラムとのマッチアップでは難しい対応を強いられた。なんとか凌ぎきったものの、PK献上は痛かった。
アレクシス・サレマーカーズ
MilanNews:7 – 試合への集中力が高く、ディマルコにとっては常に厄介な存在。守備ではトモリやフォファナをサポートしつつ、攻撃ではゴールに直結するカウンターを仕掛ける。自身のシュートのこぼれ球をプリシッチが決めた。
スポルトメディアセット:6.5 – フィジカルとスタミナを活かし、右サイドでエネルギッシュにプレー。最終局面では精度を欠く場面もあるが、1点目の起点として重要な役割を果たした。
ラファエル・レオン
MilanNews:6 – 目立ったチャンスはなかったが、守備面での献身性は評価できる。プリシッチの得点につながるカウンターの起点となるなど、要所での貢献が光った。
スポルトメディアセット:6 – 前半は動きの連動性に欠け、ミスも目立ったが、ゴールシーンへの関与など見せ場もあった。
クリスティアン・プリシッチ
MilanNews:7 – 試合を動かす先制点を挙げ、ペナルティエリア内での嗅覚を発揮。前半にも鋭いシュートで相手を脅かすなど、全体的に質の高いパフォーマンスだった。
スポルトメディアセット:7 – 受けたボールを無駄にせず、高い技術と判断力でチャンスを創出。1-0のゴールはその象徴的なプレーで、ミランに勝利をもたらした。
アドリアン・ラビオ
MilanNews:7 – 中盤における精神的支柱としての役割を果たし、フィジカルの強さでインテルのラインを切り裂く。チーム全体にエネルギーを与えた存在。
スポルトメディアセット:7 – 長期離脱からの復帰戦とは思えない動き。バレッラとのマッチアップでは主導権を握り、ミラン中盤に久々の推進力をもたらした。
マッシミリアーノ・アッレグリ監督
MilanNews:7.5 – ボール保持はインテルに譲ったが、守備を徹底し、タイミングを見て前線の圧力を強める戦術が見事に機能。PK献上やポスト直撃のピンチはあったが動じず、またしてもビッグマッチを制した。
スポルトメディアセット:7 – チームを自身のスタイルに染め上げ、冷静かつ効率的な戦いを演出。選手の精神状態を整え、またもや大一番をモノにした。

