キヴ「今のミランは以前とは違う。イタリアのカルチョは、今もなお魅力的」

ドゥンフリースの欠場を明言するインテル指揮官

23日にセリエA第12節インテル対ミランのミラノダービーが行われる。インテルのクリスティアン・キヴ監督が試合前日会見に臨んだ。

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ダービーは他の試合とは違うとよく言われる。どこに最も集中してほしいか?

「この試合が特別なのは、その美しさ、世界中に放映されること、そして両クラブが国際的なサッカーで果たしてきた役割によるものだ。しかし、結局のところは一試合に過ぎない。他の試合と同様に、最善の準備をしなければならない」

「我々のティフォージにとってどれだけ重要なものかを理解しなければならないし、試合翌日の月曜を穏やかに過ごし、友人たちからのからかいを受けずに済むことを願っている。それがこの試合の持つ意味であり、我々は何をすべきかを理解している。世界が我々を見ている」

監督として、ダービーへの準備はどうしているのか?

「指導者としては初めてのダービーになる。幸いにも選手時代にこういう週、こういう夜、試合当日の長い一日を経験している。だから選手たちがどう感じるかは分かる」

「彼らがどれだけの成熟を見せるか、どれだけ全力を出せるかが問われる。美しい試合になるだろうし、楽しめる試合になってほしい。イタリアのカルチョを世界に示す大事な舞台だ。重要なのは堂々とした姿勢と正しい態度だ」

明日、選手たちにどんな言葉をかけるか?

「注意力と覚悟の大事さ。それは、私が来てからずっと伝えていることだ。明日は、モチベーションの面で選手たちはいつも以上に力を出すだろう。それが普通だ」

「ただ、私としては、それをいわゆる格下相手にも出してほしいと思っている。監督として最大の目標は、そうした姿勢をシーズンを通して継続させることにある。ダービーに有利不利はない。五分五分から始まる。集中して、局面を読む力を持ち、流れを自分たちの側に引き寄せる必要がある。デュエルや球際で一つでも多く勝てれば、結果に近づける」

アッレグリの戦術に飲み込まれないためには何が必要か

「試合の準備自体はシンプルだ。アイディアは決まっている。だが試合の95〜100分間の流れがすべてを決める。マックスは勝者のメンタリティを持つ人で、何度もタイトルを獲得してきた。確かイタリアで最も多くのタイトルを獲った監督だったはずだ。モチベーターとしても優れているし、シンプルなことを実行する力もあるが、それだけでなく、グループの質を活かす手腕もある。今のミランは以前とは違って見える。我々も何かしら変化があると予想している。対抗策を用意せずに試合に臨むわけにはいかない」

「相手に主導権を渡さないためには、フィジカルとメンタルの両面で限界を超える必要がある。時には苦しむことを受け入れる覚悟も要る。支配的でありながら、バランスや距離感を崩さないことが大事だ。それが、少しでも試合を自分たちに有利に持っていくカギになる。もちろん、相手のクオリティもあるので、我々も「プラスアルファ」が必要だ。たとえば相手のプレーを汚してでも、ファウルをしてでも、戦術的な駆け引きの中で優位を作る。戦術プランは千の要素で崩れる。それに備えるべきだ」

ラウタロ・マルティネスの状態と、このダービーがセリエAに与える影響は?

「イタリアのカルチョは、今もなお魅力的だ。最も対戦が難しく、戦術的に最も整備されたリーグ。だからこそ、プレーに集中する姿勢や、いかに組織的に守るかに対して特別な注意が払われる。国外では、ボール保持時のプレーにそこまで神経質にならないこともあるが、それはイタリアの価値が低いという意味ではない。国外では守備のミスや被失点のデータが軽視されがちだが、それゆえにイタリアのチームを崩すのは難しい」

「ラウタロはゴール前での経験と意志の強さがある。どこにポジションを取るべきかを理解しており、守備の局面でも最前線で激しくプレッシャーをかけてボールを奪い、流れを作る。私からすれば、セリエAで最も完成されたストライカーであり、国際的にもトップクラスの一人だ。さらに成長する余地もあるし、我々は彼をカピターノとして持てて本当に幸せだ」

前泊なし。その判断はどこから生まれたのか

「まず第一に、前泊をしたからといって勝利が保証されるわけではない。私はこれまで何度も合宿をしてきたが、長年それで何も勝てなかった。精神的な安心や落ち着きを得る手段が合宿だとは思わない」

「私は選手たちにもっと自由な時間を与えたいし、それを家族と過ごしてほしいと思っている。カレンダーは過密で、多くの選手が代表から戻ってきたばかりだ。私は、選手たちが自宅でも前泊をするのと同じようにしっかり休んでくれるという信頼を持っている」

「私にとっては、試合当日に一日一緒にいられれば十分だ。試合は夜にあるし、その一日を強制的に24時間拘束するようなことはしたくない。これは私自身の選択だ。他に理由はない。自分の良心を安心させるためではない。私の良心はすでに納得しているし、大切なのは精神的な快適さを選手に与えることだ。今後、ホームゲームの際には前泊することもあるだろうが、今回はこう決めた」

マルクス・テュラムの状態は?

「コンディションは良い。カイラト戦の前を除いて、すべての練習に参加している。今回は代表には呼ばれなかった。フランス代表には感謝すべきか分からないが、結果的には彼にとってプラスになった。調子を取り戻すためのトレーニングが必要だった」

代表から戻った選手たちの状態は?

「全員問題ない。デンゼル・ドゥンフリースを除いて。彼は代表でも問題があり、足首の故障が発覚した。明日の試合は欠場する」

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